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裁判所の司法制度改革推進計画要綱の進捗状況(平成15年4月)

1. 裁判所の司法制度改革推進計画要綱の進捗状況(平成15年4月)

(1) 民事司法制度の改革

【民事裁判の充実・迅速化】

* 計画審理の推進,証拠収集手段の拡充,専門委員制度の創設,特許権等関係訴訟事件の専属管轄化等に関する「民事訴訟法等の一部を改正する法律案」に関し,平成15年中に必要な最高裁判所規則を整備する予定。

【専門的知見を要する事件への対応強化】

  •  医師等の専門家との連携を図るため,各庁レベルで,連絡協議会・ガイダンスを実施。

【知的財産権関係事件への総合的な対応強化】

  •  平成14年4月,東京高等裁判所に関し,知的財産権関係事件の専門部の増部,裁判官・裁判所調査官の増配置を実施。
  •  裁判官に対する専門性向上のための各種研修等を実施。

【家庭裁判所・簡易裁判所の機能の充実】

* 人事訴訟の家庭裁判所への移管等に関する「人事訴訟法案」に関し,平成15年中に必要な最高裁判所規則を整備する予定。

【民事執行制度の強化】

  •  平成14年4月,執行官の執務態勢の強化のため,総括執行官制度を導入。
  •  平成14年7月,東京地方裁判所及び大阪地方裁判所において,インターネットによる競売物件情報の提供を開始。

* 民事執行制度の強化に関する「担保物権及び民事執行制度の改善のための民法等の一部を改正する法律案」に関し,平成15年中に必要な最高裁判所規則を整備する予定。

【裁判所へのアクセスの拡充】

  •  平成14年3月,裁判所ホームページについて,「最高裁判所のホームページ」に加え,「各地の裁判所のホームページ」を新設。各種手続の案内,申立書式例の提供,ADR機関の紹介等を掲載し,内容を充実。

* 訴え提起の手数料額の見直し,民事訴訟等の費用の額の算定方法の簡素化等に関する「司法制度改革のための裁判所法等の一部を改正する法律案」に関し,平成15年中に必要な最高裁判所規則を整備する予定。

【裁判外の紛争解決手段(ADR)の拡充・活性化】

  •  ADRの拡充・活性化関係省庁等連絡会議に参加。

(2) 国際化への対応

【法整備支援の推進】

  •  関係機関からの要請を受けて,現地長期専門家として,国際協力事業団の実施する法整備支援プロジェクトに裁判官を派遣。
  •  関係機関からの要請を受けて,日本国内及び支援対象国内におけるセミナー等に講師として裁判官等を派遣。
  •  関係機関からの要請を受けて,日本国内で実施される法整備支援研修に参加する研修員を受入れ。

【弁護士の国際化】

  •  司法修習の課程において,国際法,外国法及び国際的な法律実務に関するカリキュラムを継続的に実施。

2. 司法制度を支える人的体制の充実強化

(1) 法曹人口の拡大

【司法試験合格者の増加への実効的な対応】

  •  平成15年度から,司法修習生1200人体制の司法修習を実施。必要な人的物的態勢を整備。

【裁判所の人的体制の充実】

  •  平成14年度に,裁判官45人(判事30人,判事補15人),裁判所書記官245人及び家庭裁判所調査官5人を増員。
  •  平成15年度に,裁判官45人(判事30人,判事補15人),裁判所書記官222人及び家庭裁判所調査官30人を増員。

(2) 法曹養成制度の改革

【司法修習】

  •  平成15年3月,司法修習生の修習及びこれに係る司法研修所の管理運営に関する重要事項について調査審議等をするための機関として,最高裁判所に司法修習委員会を置くことを内容とする最高裁判所規則(司法修習委員会規則)を制定。

* 裁判官及び検察官その他の一般職の国家公務員が法科大学院において教員としての業務を行うための派遣に関する「法科大学院への裁判官及び検察官その他の一般職の国家公務員の派遣に関する法律案」に関し,平成15年中に必要な最高裁判所規則を整備する予定。

【継続教育】

  •  専門的知見を要する事件(医事関係事件,建築関係事件,知的財産権関係事件等)をテーマとする裁判官研修(研究会)を継続的に実施
  •  平成14年度から,専門性を備えた裁判官となるための自己研さんの契機とすることを目的として,判事補3年目の研修において,医療,知的財産権及び税務会計のコースから1つを選択して参加する選択型研修を実施。
  •  知的財産権関係事件,労働関係事件,会社関係事件,破産事件等について,これらの事件を初めて担当する裁判官を対象とするビデオ教材を作成し,各庁に配布。

(3) 弁護士制度の改革

  •  司法修習のカリキュラムの中で,法曹倫理をテーマとする講義,講演などを継続的に実施。

(4) 裁判官制度の改革

【給源の多様化・多元化】

  •  原則としてすべての判事補に裁判官の職務以外の多様な法律家としての経験を積ませることを制度的に担保する仕組みを整備することに向けた検討の方針を策定。
  •  特例判事補制度の計画的かつ段階的な解消に向けた検討の方針を策定。
  •  平成13年4月,日本弁護士連合会との間で「弁護士任官等に関する協議会」を設置し,以来,弁護士任官の推進等を実効あらしめる具体的な措置を講ずるための協議を継続。
  •  平成13年12月,日本弁護士連合会との間で,弁護士任官制度を実効あらしめるための具体的方策について当面講ずべき措置に関して合意(「弁護士任官等に関する協議の取りまとめ」)。引き続き,合意に沿った取組みを実施。
  •  平成14年8月,日本弁護士連合会との間で,弁護士任官推進のための環境整備等を目的とした,いわゆる非常勤裁判官制度の創設に関して合意(「いわゆる非常勤裁判官制度の創設について(弁護士任官等に関する協議会の協議の取りまとめ)」)。

* 民事調停官及び家事調停官の制度の創設(いわゆる非常勤裁判官制度の導入)に関する「司法制度改革のための裁判所法等の一部を改正する法律案」に関し,平成15年中に必要な最高裁判所規則を整備する予定。

【裁判官の任命手続の見直し】

  •  平成15年2月,高等裁判所長官,判事及び判事補として任命されるべき者を指名することの適否等について審議するための機関として,最高裁判所に下級裁判所裁判官指名諮問委員会を置くことを内容とする最高裁判所規則(下級裁判所裁判官指名諮問委員会規則)を制定。

【裁判官の人事制度の見直し】

  •  平成14年7月,最高裁判所事務総局に設置された「裁判官の人事評価の在り方に関する研究会」が報告書を提出。

【裁判所運営への国民参加】

  •  平成15年3月,地方裁判所の運営及び家庭裁判所の運営に広く国民の意見を反映させるための機関を設けるため,各庁に地方裁判所委員会及び家庭裁判所委員会を置くことを内容とする最高裁判所規則(地方裁判所委員会規則,家庭裁判所委員会規則)を制定。

3. 司法制度の国民的基盤の確立

【国民的基盤の確立のための条件整備】

  •  平成13年4月から,運用により,情報公開法と同様の基準による情報公開を実施。

(注) 主な措置事項に加え,平成15年通常国会提出法案に関係する最高裁判所規則の整備予定についても付記している。