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最高裁判所判例集

事件番号

 平成20(し)159

事件名

 証拠開示決定に対する即時抗告棄却決定に対する特別抗告事件

裁判年月日

 平成20年6月25日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 決定

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 刑集 第62巻6号1886頁

原審裁判所名

 福岡高等裁判所

原審事件番号

 平成20(く)42

原審裁判年月日

 平成20年4月18日

判示事項

 1 犯罪捜査に当たった警察官が犯罪捜査規範13条に基づき当該捜査状況等を記録した備忘録は,刑訴法316条の26第1項の証拠開示命令の対象となり得るか
2 警察官が捜査の過程で作成し保管するメモが証拠開示命令の対象となるものか否かの判断を行うために,裁判所が検察官に対し同メモの提示を命ずることの可否

裁判要旨

 1 犯罪捜査に当たった警察官が犯罪捜査規範13条に基づき作成した備忘録であって,捜査の経過その他参考となるべき事項が記録され,捜査機関において保管されている書面は,当該事件の公判審理において,当該捜査状況に関する証拠調べが行われる場合,刑訴法316条の26第1項の証拠開示命令の対象となり得る。
2 警察官が捜査の過程で作成し保管するメモが証拠開示命令の対象となるものか否かの判断は,裁判所が行うべきものであり,裁判所は,その判断のために必要があるときは,検察官に対し,同メモの提示を命ずることができる。

参照法条

 (1,2につき)刑訴法316条の20第1項,刑訴法316条の26第1項 (1につき)犯罪捜査規範13条 (2につき)刑訴法316条の27第1項

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