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最高裁判所判例集

事件番号

 平成20(し)147

事件名

 強盗致傷保護事件に関し保護処分に付さない決定に対する抗告の決定に対する再抗告事件

裁判年月日

 平成20年7月11日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 決定

結果

 その他

判例集等巻・号・頁

 刑集 第62巻7号1927頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

 平成20(く)8

原審裁判年月日

 平成20年3月25日

判示事項

 強盗致傷の非行事実を認定して少年を中等少年院送致とした家庭裁判所の決定が,抗告審で事実誤認を理由に取り消されて差し戻された場合において,検察官の申し出た証拠を取り調べずに,非行なしとして少年を保護処分に付さなかった受差戻審の決定に法令違反はないとされた事例

裁判要旨

 強盗致傷の非行事実を認定して少年を中等少年院送致とした家庭裁判所の決定が,抗告審で事実誤認を理由に取り消されて差し戻された場合において,受差戻審の家庭裁判所が検察官の申し出た証拠を取り調べなかった措置は,上記抗告審の決定が,受差戻審に更なる証拠調べを求めたものではなく,上記証拠を取り調べることにより同決定の結論が覆る蓋然性も認められないことに加え,本件の審理経過や早期,迅速な処理が要請される少年保護事件の特質をも考慮すると,合理的な裁量の範囲内のものであり,同決定が示した消極的否定的判断に従い非行なしとして少年を保護処分に付さなかった受差戻審の決定に法令違反はない。
(補足意見がある。)

参照法条

 少年法8条,少年法14条,少年法32条,少年法33条2項,少年法35条

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