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最高裁判所判例集

事件番号

 平成18(行ヒ)234

事件名

 法人税更正処分等取消請求事件

裁判年月日

 平成20年9月16日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 民集 第62巻8号2089頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 平成17(行コ)160

原審裁判年月日

 平成18年4月20日

判示事項

 PHS事業者が事業の用に供したエントランス回線利用権につき,1回線に係る権利が,それぞれ一つの減価償却資産であり,法人税法施行令(平成16年政令第101号による改正前のもの)133条所定の少額減価償却資産に当たるとされた事例

裁判要旨

 PHS(簡易型携帯電話)事業者が大量に保有し事業の用に供したエントランス回線利用権につき,それが1回線に係る権利一つを1単位として取引されており,1回線に係る権利一つでもって,上記事業においてその用途に応じた本来の機能を発揮し収益の獲得に寄与することができるなど判示の事実関係の下では,上記利用権は,1回線に係る権利をもって一つの減価償却資産とみるのが相当であり,それが10万円未満の価格で取得された以上,法人税法施行令(平成16年政令第101号による改正前のもの)133条所定の少額減価償却資産に当たる。

※エントランス回線:PHS事業者の設置する基地局と電気通信事業者Aの設置するPHS接続装置とを接続するAの有線伝送路設備
※エントランス回線利用権:PHS事業者が,エントランス回線を利用して,基地局のエリア内でPHS端末を用いて行われる通話等に関し,電気通信事業者AをしてPHS利用者に対しAのネットワークによる電気通信役務を提供させる権利

参照法条

 法人税法(平成13年法律第6号による改正前のもの)2条24号,法人税法2条23号,法人税法31条1項,法人税法施行令(平成16年政令第101号による改正前のもの)13条8号ソ,法人税法施行令(平成16年政令第101号による改正前のもの)133条

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