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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和36(し)38

事件名

 弁論分離決定及び判決宣告期日を追つて指定する旨の処分に対する異議申立棄却決定に対する特別抗告

裁判年月日

 昭和37年2月14日

法廷名

 最高裁判所大法廷

裁判種別

 決定

結果

 その他

判例集等巻・号・頁

 刑集 第16巻2号85頁

原審裁判所名

 大阪地方裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和36年8月16日

判示事項

 一 弁論の分離決定によつて著しく裁判の遅延を招来するものということはできないとした事例
二 特別抗告について刑訴法第四一一条の準用があるか
三 公判期日を追つて指定する旨の裁判長の処分が迅速裁判の要請に著しく反し違法であるとされた事例

裁判要旨

 一 抗告趣意第一点は、原分離決定は、著しく裁判の遅延を招来するものであるから憲法三七条1項に違反すると主張するが、原分離決定は、被告人Aに対する被告事件と他の被告人に対する被告事件とを別個に審判する効果を有するにすぎないから、これによつて著しく裁判の遅延を招来するものということはできない。
二 特別抗告については、刑訴法第四一一条の準用がある。
三 被告人の留学の便宜を考慮し五年後に被告人が帰国した後に判決宣告をしようとする意図によつてなされた判決宣告期日を追つて指定する旨の裁判長の処分は、迅速裁判の要請に著しく反し、違法である。

参照法条

 刑訴法313条,刑訴法1条,刑訴法433条,刑訴法434条,刑訴法411条,刑訴法273条,憲法37条1項

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