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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和41(あ)108

事件名

 強盗殺人

裁判年月日

 昭和43年10月25日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄自判

判例集等巻・号・頁

 刑集 第22巻11号961頁

原審裁判所名

 広島高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和40年8月30日

判示事項

 一 犯行と被告人らとの結びつきに関する原判決の事実認定に不合理な点があるとして刑訴法第四一一条第三号により破棄された事例
二 破棄判決の破棄の理由とされた事実上の判断の拘束力の有無
三 破棄判決の拘束力を有する判断の範囲
四 証人の尋問終了後に作成された同人の検察官調書と刑訴法第三二八条

裁判要旨

 一 犯行と被告人らとの結びつきに関する原判決の事実認定に不合理なところがあるときは(判文参照)、刑訴法第四一一条第三号により原判決を破棄しなければならない。
二 破棄判決の破棄の理由とされた事実上の判断は、拘束力を有する。
三 破棄判決の拘束力は、破棄の直接の理由、すなわち原判決に対する消極的、否定的判断についてのみ生ずるものであり、右判断を裏付ける積極的、肯定的事由についての判断は、なんら拘束力を有するものではない。
四 公判準備期日における証人の尋問終了後に作成された同人の検察官調書を、右証人の証言の証明力を争う証拠として採証しても(原判文参照)、必ずしも刑訴法第三二八条に違反するものではない。

参照法条

 刑訴法411条3号,刑訴法400条,刑訴法328条,裁判所法4条,民訴法407条2項但書,刑訴法414条

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