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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和46(オ)653

事件名

 家屋明渡請求

裁判年月日

 昭和50年2月25日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄差戻

判例集等巻・号・頁

 民集 第29巻2号112頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

 昭和35(ネ)521

原審裁判年月日

 昭和46年4月19日

判示事項

 一、いわゆる仮登記担保者と仮登記に遅れて目的不動産を占有する第三者に対する右不動産の換価処分における損害賠償請求
二、目的不動産の換価処分前に被担保債権について弁済の提供を受けその受領を拒絶したいわゆる仮登記担保権者と仮登記に遅れて右不動産を賃借し占有する第三者に対する明渡請求

裁判要旨

 一、いわゆる仮登記担保権者は、目的不動産の換価処分前においては、自己が右不動産を使用収益することができる旨の約定がある等特段の事情のないかぎり、仮登記に遅れて右不動産を賃借し占有する第三者に対し、賃料相当の損害金の賠償を請求することができない。
二、いわゆる仮登記担保権者が、目的不動産の換価処分前に、被担保債権について適法な弁済の提供を受けその受領を拒絶しながら、換価手続の一環として、仮登記に遅れて右不動産を賃借し占有する第三者に対しその明渡を請求することは、許されない。

参照法条

 民法369条,民法413条,民法482条,民法492条,民法556条,民法709条,不動産登記法2条2号,不動産登記法7条2項

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