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最高裁判所判例集

事件番号

 平成6(行ツ)71

事件名

 国籍確認

裁判年月日

 平成7年1月27日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄自判

判例集等巻・号・頁

 民集 第49巻1号56頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 平成5(行コ)43

原審裁判年月日

 平成6年1月26日

判示事項

 一 国籍法二条三号にいう「父母がともに知れないとき」の意義
二 国籍法二条三号にいう「父母がともに知れないとき」に当たることの立証

裁判要旨

 一 国籍法二条三号にいう「父母がともに知れないとき」とは、父及び母のいずれもが特定されないときをいい、ある者が父又は母である可能性が高くても、これを特定するに至らないときは、右要件に当たる。
二 国籍の取得を主張する者が、出生時の状況等その者の父母に関する諸般の事情により、社会通念上、父及び母がだれであるかを特定することができないと判断される状況にあることを立証した場合には、国籍法二条三号にいう「父母がともに知れないとき」に当たると一応認定することができ、国籍の取得を争う者が、反証によって、ある者がその子の父又は母である可能性が高いことをうかがわせる事情が存在することを立証しても、父又は母であると特定するに至らない場合には、右認定を覆すことはできない。

参照法条

 国籍法2条3号,民訴法第2編第3章第1節総則

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