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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和51(オ)49

事件名

 第三者の為にする契約に基づく振込金

裁判年月日

 昭和54年3月16日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄差戻

判例集等巻・号・頁

 民集 第33巻2号270頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 昭和47(ネ)938

原審裁判年月日

 昭和50年10月8日

判示事項

 一 債権者代位訴訟の原告である債権者が被告である第三債務者の提出した抗弁に対し自己独自の事情に基づく再抗弁を提出することの可否
二 主位的請求を棄却し予備的請求を認容した控訴審判決に対し第一審被告のみが上告した場合と上告審における調査・判断の範囲

裁判要旨

 一 債権者が債権者代位権に基づきその債務者に属する債権を行使する訴訟において、被告である第三債務者が提出した抗弁に対し、原告の提出することのできる再抗弁事由は債務者自身が主張することのできるものに限られ、原告独自の事情に基づく再抗弁を提出することはできない。
二 主位的請求を棄却し予備的請求を認容した控訴審判決に対し、第一審被告のみが上告し、第一審原告は上告も附帯上告もしない場合には、主位的請求に対する原審の判断の適否は上告審の調査の対象とならず、第一審被告の上告に理由があるときは、上告審は、原判決中予備的請求に関する部分のみを破棄すべきである。

参照法条

 民法423条,民訴法385条,民訴法396条,民訴法402条,民訴法405条

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