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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和39(オ)1033

事件名

 建物収去土地明渡請求

裁判年月日

 昭和40年5月4日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 民集 第19巻4号811頁

原審裁判所名

 札幌高等裁判所  函館支部

原審事件番号

 昭和38(ネ)53

原審裁判年月日

 昭和39年5月28日

判示事項

 一 土地貸借人が該地上の建物に設定した抵当権の効力は当該土地の賃借権に及ぶか。
二 地上建物に抵当権を設定した土地賃借人は抵当建物の競落人に対し地主に代位して当該土地の明渡を請求できるか。

裁判要旨

 一 土地賃借人が該土地上に所有する建物について抵当権を設定した場合には、原則として、右抵当権の効力は当該土地の賃借権に及び、右建物の競落人と賃借人との関係においては、右建物の所有権とともに土地の賃借権も競落人に移転するものと解するのが相当である。
二 前項の場合には、賃借人は、賃貸人において右賃借権の移転を承諾しないときであつても、競落人に対し、土地所有者たる賃貸人に代位して右土地の明渡を請求することはできない。

参照法条

 民法370条,民法87条2項,民法423条,民法612条

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