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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和30(オ)546

事件名

 家屋収去土地返還請求

裁判年月日

 昭和32年7月30日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 民集 第11巻7号1386頁

原審裁判所名

 福岡高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和30年4月13日

判示事項

 借地法第九条にいわゆる一時使用の賃貸借に当る一事例

裁判要旨

 土地所有者において、先祖代々所有かつ使用して来た土地を、その地上家屋の罹災焼失の後、獣医師である三男の病院建設の計画が実現するまでの間、期間を五年、地上建物は取り壊しに容易なバラツク建と限定し、賃貸人において必要の際事前の明渡要求があれば賃借人もこれに応ずべき旨の約で賃貸し、賃借人は製材業を営むため約旨のとおりその地上に簡単なバラツク式建物を建築したもので、賃料の額も経済事情の変動にもかかわらず当初の昭和二一年当時の約定の儘に据えおかれている等の事情があるときは、借地法第九条にいう「一時使用ノ為借地権ヲ設定シタルコト明ナル場合」に当るものと解すべきである。

参照法条

 借地法9条

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