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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和46(オ)922

事件名

 建物収去土地明渡請求

裁判年月日

 昭和47年7月18日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 その他

判例集等巻・号・頁

 集民 第106号475頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 昭和37(ネ)217

原審裁判年月日

 昭和46年6月29日

判示事項

 一、生前相続による不動産所有権の取得と同一不動産の遺贈を受けた遺産相続人に対する対抗
二、夫婦間の土地利用関係が地上権の設定とは認められないとされた事例

裁判要旨

 一、旧民法(明治三一年法律第九号)施行当時において生前相続により不動産所有権を承継した家督相続人は、その登記を経なければ所有権取得をもつて第三者に対抗することができず、被相続人から同一不動産の遺贈を受けた者は、同時に被相続人の遺産相続人である場合でも、右第三者にあたる。
二、夫がその所有の土地を無償で使用することを妻に対して許諾し、妻がその地上に建築した建物に、夫婦で同居しているなど判示の事情がある場合でも、他に特段の事情がないときは、右土地の利用関係をもつて、建物所有を目的とする地上権が設定されたものと認めることはできない。

参照法条

 民法177条,民法265条,民法593条

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