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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和62(オ)843

事件名

 離婚請求事件

裁判年月日

 昭和63年12月8日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 集民 第155号209頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 昭和60(ネ)647

原審裁判年月日

 昭和62年3月25日

判示事項

 別居期間が約一〇年三か月でその間に未成熟の子がない夫婦につき有責配偶者からの離婚請求を認容することが著しく社会正義に反するといえるような特段の事情があるとはいえないとされた事例

裁判要旨

 約一〇か月の同居の後妻(昭和二三年生)が他の男性と同棲するため夫(同二五年生)と別居して以来約一〇年三か月が経過し、夫婦の間に未成熟の子がなく、夫は、主に感情的理由から婚姻の継続を望んでいるにすぎず、継続して外国航路の船のコツクとして働いているなど判示の事情のもとにおいては、夫婦の別居期間は双方の年齢及び同居期間との対比において相当の長期間に及ぶというべきであり、しかも、有責配偶者たる妻からの離婚請求を認容することが著しく社会正義に反するといえるような特段の事情があるとはいえない。

(意見がある。)

参照法条

 民法1条2項,民法770条

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