裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
平成12(行ヒ)125
- 事件名
損害賠償請求事件
- 裁判年月日
平成16年6月1日
- 法廷名
最高裁判所第三小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
破棄差戻
- 判例集等巻・号・頁
集民 第214号337頁
- 原審裁判所名
仙台高等裁判所 秋田支部
- 原審事件番号
平成11(行コ)1
- 原審裁判年月日
平成12年1月31日
- 判示事項
地方公共団体の長が地方自治法96条1項5号によりその締結につき議会の議決を要する1個の工事請負契約を議会の議決を要しない規模の3個の工事請負契約に分割して締結したことに違法がないとした原審の判断に違法があるとされた事例
- 裁判要旨
地方公共団体の長が,地方自治法96条1項5号によりその締結につき議会の議決を要する1個の工事請負契約を議会の議決が得られなかったためこれを要しない規模の3個の工事請負契約に分割して締結したことについて,当該工事を実施する高度の必要性があり,その実施に不可欠で既に交付決定を受けていた補助金を利用するために年度内に工事を完了させるほかなく,工期の短縮等の手段として工区を分割することが当該工事の内容,性質,実施場所等に照らして合理的であったなど,同号を潜脱する目的でされたことを否定するに足りる特段の理由の存在を認定することなく,上記各契約の締結に違法がないとした原審の判断には,違法がある。
- 参照法条
地方自治法96条1項5号,地方自治法(平成14年法律第4号による改正前のもの)242条の2第1項4号,地方自治法施行令(平成12年政令第55号による改正前のもの)121条の2第1項,地方自治法施行令(平成12年政令第55号による改正前のもの)別表第1
- 全文