裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
平成16(受)1939
- 事件名
檀信徒総会決議不存在確認等請求事件
- 裁判年月日
平成17年11月8日
- 法廷名
最高裁判所第三小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
その他
- 判例集等巻・号・頁
集民 第218号263頁
- 原審裁判所名
大阪高等裁判所
- 原審事件番号
平成15(ネ)2406
- 原審裁判年月日
平成16年7月30日
- 判示事項
1 宗教法人の責任役員及び代表役員を選定する檀信徒総会決議の不存在確認の訴えにつき確認の利益があるとされた事例
2 責任役員又は責任役員代務者と称して宗教法人の運営にかかわってきた檀信徒が責任役員及び代表役員を選定するための檀信徒総会を招集することが許されるとされた事例
- 裁判要旨
1 宗教法人Yの檀信徒であるXが提起した丙をYの責任役員及び代表役員に選定する檀信徒総会決議の不存在確認の訴えは,Yの規則により檀信徒総会に責任役員及び代表役員を選定する権限が与えられていること,XとYとの間には丙がYの責任役員及び代表役員であることについて上記決議に対する疑義から派生した争いがあることなど判示の事情の下では,確認の利益が認められる。
2 代表役員及び責任役員を欠き,檀信徒総会においてこれを選定しなければならない状態にあった宗教法人Yにおいて,ただ1人責任役員として檀信徒総会を招集することのできた丁が責任役員としての事務を執行することを期待できない状態にあったこと,檀信徒である戊,Dが責任役員又は責任役員代務者と称してYの運営にかかわってきたことなど判示の事情の下では,戊及びDは,丁が責任役員としての権利義務を行使しないことを表明していなくても,責任役員及び代表役員を選定するための檀信徒総会を招集することが許される。
- 参照法条
(1,2につき)宗教法人法18条 (1につき)民訴法134条,宗教法人法12条 (2につき)宗教法人法19条,宗教法人法20条
- 全文