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最高裁判所判例集

事件番号

 平成8(オ)458

事件名

 交通事故による損害賠償

裁判年月日

 平成9年1月28日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄差戻

判例集等巻・号・頁

 集民 第181号265頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

 平成6(ネ)983

原審裁判年月日

 平成7年4月27日

判示事項

 自転車運転者が市道に接する農業用用水路の無蓋部分に転落して死亡した事故につき市道の設置又は管理に瑕疵があるとはいえないとした原審の認定判断に違法があるとされた事例

裁判要旨

 自転車運転者が市道に接する農業用用水路の無蓋部分に転落して死亡した事故につき、転落防止施設及び夜間照明設備がない等の事故現場の状況、右無蓋部分がコンクリート製で深さが約〇・九メートルであったこと、本件事故以前にも右無蓋部分で何件かの転落事故があったこと等を認定しながら、本件事故以前に発生した転落事故の態様被害の内容等について何ら審理認定することなく、右無蓋部分で転落事故が発生する危険性、転落事故が死亡等の重大な事故に至る可能性がいずれも高いとはいえず、市道の設置又は管理に瑕疵があるとはいえないとした原審の認定判断には、国家賠償法二条一項の解釈適用を誤り、審理を尽くさなかった違法がある。

参照法条

 国家賠償法2条1項

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