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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和59(オ)454

事件名

 債務弁済否認に基づく金銭返還

裁判年月日

 平成2年10月2日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 集民 第161号1頁

原審裁判所名

 福岡高等裁判所

原審事件番号

 昭和58(ネ)379

原審裁判年月日

 昭和59年1月24日

判示事項

 一 給与支給機関が地方公務員等共済組合法一一五条二項に基づき地方公務員共済組合の組合員である地方公務員の給与から貸付金残額を控除して右組合に払い込む行為と破産法七二条二号による否認
二 給与支給機関が地方公務員等共済組合法一一五条二項に基づき地方公務員共済組合の組合員である地方公務員の退職手当から貸付金残額を控除して右組合に払い込んだ場合と破産法七二条二号による否認の範囲

裁判要旨

 一 給与支給機関が、地方公務員等共済組合法一一五条二項に基づき、地方公務員共済組合の組合員である地方公務員の給与から未返済の貸付金に相当する金額を控除してこれを右組合に払い込む行為は、破産法七二条二号による否認の対象となる。
二 給与支給機関が、地方公務員等共済組合法一一五条二項に基づき、地方公務員共済組合の組合員である地方公務員の退職手当から未返済の貸付金に相当する金額を控除してこれを右組合に払い込んだ場合には、その全額について破産法七二条二号により否認することができる。

参照法条

 地方公務員等共済組合法115条2項,破産法72条2号,民事執行法152条2項

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