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最高裁判所判例集

事件番号

 平成5(行ツ)85

事件名

 公務外認定処分取消等

裁判年月日

 平成9年11月28日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄差戻

判例集等巻・号・頁

 集民 第186号269頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 平成1(行コ)62

原審裁判年月日

 平成5年1月27日

判示事項

 市立保育園の保母の業務と同人に発症した頸肩腕症候群との間の因果関係を否定したことが経験則に反するとされた事例

裁判要旨

 市立保育園の保母が、勤務開始後三年目には肩や背中の痛みを、その約一年半後には慢性的肩凝りや右腕等の筋肉の痛みを感ずるようになり、その状態のまま新設保育園に主任保母として着任し、保育開始準備等に集中的に当たった後一、二歳児六名を一人で担当するようになり、その年の夏季合同保育期間中に調理を担当した際右背中に激痛を感じ、その翌月頸肩腕症候群と診断されて通院を開始したが、その後も、業務負担が重くなったことはあっても軽減されることはなく、症状も若干の起伏を伴いながら続いたなど判示の事実関係の下においては、他に明らかに原因となった要因が認められない限り、右保母の業務と右頸肩腕症候群との間の因果関係を否定することは、経験則に反する。

参照法条

 民法415条,民訴法185条

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