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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和53(オ)1012

事件名

 損害賠償

裁判年月日

 昭和54年2月20日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 集民 第126号107頁

原審裁判所名

 福岡高等裁判所

原審事件番号

 昭和52(ネ)320

原審裁判年月日

 昭和53年5月31日

判示事項

 請負人が第三者に損害を与えた場合において注文者に注文又は指図について過失があるとされた事例

裁判要旨

 注文者が請負人に対し、注文者所有の旧木造建物を取り壊してその跡地一杯に鉄骨ブロック四階建てアパートの建築工事を請け負わせ、請負人の人夫が右旧建物に隣接する第三者所有の建物の屋根に上つて建築資材等を運搬し、屋根瓦上に資材等を落下させるなどして瓦を破壊し、それによる雨漏りによつて野地板、垂木が腐蝕するような損害を与えた場合において、旧建物と第三者所有の建物とが互いに屋根が重なり合うほど密着して建てられていたものであり、旧建物の跡地一杯にアパートを建築すれば、両者の間には、足場を組む余地も、落下物の防止措置を施す余裕もなかつたなどの事情(原判決理由参照)にあるときは、注文者に注文又は指図について過失があつたというべきである。

参照法条

 民法716条

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