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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和56(オ)434

事件名

 土地所有権移転登記手続

裁判年月日

 昭和56年10月8日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 集民 第134号29頁

原審裁判所名

 福岡高等裁判所

原審事件番号

 昭和51(ネ)46

原審裁判年月日

 昭和56年2月17日

判示事項

 書面によらない土地の贈与者が受贈者に土地の占有及び登記名義を移転することができない場合において贈与の履行が終了したものとして民法五五〇条に基づく取消の効力が否定された事例

裁判要旨

 書面によらないで土地を贈与した者が、その土地について占有及び登記名義を有しないためこれを受贈者に移転できない場合において、受贈者がその土地の登記名義人に対し所有権移転登記手続を求める訴訟を起こしたのち、その訴訟遂行を助けるため贈与者が受贈者に対しその土地の権利関係に関する証拠書類を交付したなど判示の事実関係があるときは、贈与者は贈与の履行を終つたものであり、贈与者が民法五五〇条の規定に基づいてした贈与の取消は効力を生じない。

参照法条

 民法550条

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