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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和56(オ)729

事件名

 土地明渡

裁判年月日

 昭和57年10月19日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄差戻

判例集等巻・号・頁

 集民 第137号373頁

原審裁判所名

 名古屋高等裁判所

原審事件番号

 昭和54(ネ)65

原審裁判年月日

 昭和56年4月27日

判示事項

 土地所有者が地上建物を違法に取り壊した場合であつても右建物所有者に対する土地の不法占有を理由とする損害賠償請求権の行使が権利濫用にあたるとは断じえないとされた事例

裁判要旨

 土地所有者が地上建物を違法に取り壊したため建物所有者において右土地の利用を継続することができない不利益が生じた場合であつても、建物所有者が元来土地の占有権限を有せず、しかも、建物が取り壊されたのちもその解体残材が土地上に放置されたままで土地の不法占有状態が解消されず土地所有者の土地の使用が妨げられているなど原判示の事情のもとでは、土地所有者の右建物所有者に対する土地の賃料相当の損害賠償請求権の行使が権利濫用にあたるとは断じえない。

参照法条

 民法1条3項

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