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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和39(オ)24

事件名

 建物収去土地明渡請求

裁判年月日

 昭和40年2月12日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 集民 第77号387頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 昭和36(ネ)2356

原審裁判年月日

 昭和38年9月30日

判示事項

 土地賃貸人の転借人に対する所有権に基づく土地明渡の請求が権利の濫用にあたるとされた事例。

裁判要旨

 土地賃貸人において、転借人に対し後日直接賃貸借契約をしてよい意向を示し、それまでの間は転借について暗黙の承諾をしたと見られるような態度をとり、転借人としては、賃貸人の指図に従い、同人の転貸人に対する賃貸借消滅による建物収去土地明渡請求訴訟に協力する態度をとり、賃貸人が勝訴すれば自ら賃借できると考え、同人から明渡を請求されることは全く予想していなかつた事情のもとで、賃貸人が右訴訟で勝訴した結果、一転して突然、その所有権に基づき転借人に対し土地明渡の請求をすることは、権利の濫用にあたる。

参照法条

 民法第1条3項,民法612条

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