裁判例結果詳細
高等裁判所 判例集
- 事件番号
昭和45(う)23
- 事件名
傷害致死(認定罪名暴行)被告事件
- 裁判年月日
昭和45年7月14日
- 裁判所名・部
札幌高等裁判所 第三部
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第23巻3号479頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
一、 暴行の時間的場所的間隔の程度等と同時犯の成否
二、 同時犯の成立を否定した事例
- 裁判要旨
一、 数人による各暴行の時間的、場所的間隔が広く、行為の外形面における共犯現象との類似性が強度でない場合においても同時犯の成立を認め得るのは、各暴行の時間的、場所的間隔の程度、各犯行の態様、暴行者相互間の関係等に照らし、それが社会通念上同一の機会に行なわれた一連の行為と認められ、共犯者でない各行為者に対し生じた結果についての責任を負わせても著しい不合理を生じない特段の事情のある場合に限られる。
二、 同一被害者に対する第一の暴行と第二の暴行とが、場所的にはきわめて近接した地点で行なわれた場合でも、第二の暴行が第一の暴行の終了した約四〇分後、まつたく別個の原因に端を発して行なわれる等判示の事情(判文参照)があるときは、同時犯規定の適用はないと解するのが相当である。
- 全文