裁判例結果詳細
行政事件 裁判例集
- 事件番号
平成25(行ケ)1
- 事件名
選挙無効請求事件
- 裁判年月日
平成25年11月28日
- 裁判所名
広島高等裁判所 岡山支部
- 分野
行政
- 判示事項
平成25年7月21日に施行された参議院議員通常選挙について,岡山県選挙区の選挙人が,公職選挙法14条1項,別表第3の参議院(選挙区選出)議員の議員定数配分規定は人口比例に基づかず憲法14条等に違反し無効であるとしてした選挙の無効請求が,認容された事例
- 裁判要旨
平成25年7月21日に施行された参議院議員通常選挙に関し,岡山県選挙区の選挙人が,公職選挙法14条1項,別表第3の参議院(選挙区選出)議員の議員定数配分規定は人口比例に基づかず憲法14条等に違反し無効であるとしてした選挙の無効請求について,同選挙の選挙当日の選挙区間における議員1人当たりの選挙人数の最大較差は1対4.77であり,平成24年10月17日最高裁判所大法廷判決により違憲の問題が生じる程度の著しい不平等状態に至っていたと判断された平成22年7月11日施行の参議院議員通常選挙時の最大較差1対5.00に匹敵する程度の較差であるなど違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等が生じていたと認められるところ,現行の選挙制度の仕組み自体の見直しの必要性を指摘し,国会において速やかに適切な検討を行うよう要請した平成21年9月30日最高裁大法廷判決から約3年9か月の期間が存在したにもかかわらず,国会は4選挙区において議員定数を4増4減するという改正にとどまり,投票価値の著しい不平等状態を是正する措置を講じなかったことは,国会の裁量権の限界を超えるといわざるを得ず,前記規定は憲法に違反するとして前記請求を認容した事例