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事件番号
 平成25(行コ)187
事件名
 鉄道運賃変更命令等,追加的併合申立控訴事件(原審 東京地方裁判所平成22年(行ウ)第462号,同平成24年(行ウ)第384号)
裁判年月日
 平成26年2月19日
裁判所名
 東京高等裁判所
分野
 行政
判示事項
 1 鉄道事業法16条1項(平成11年法律第49号による改正前のものを含む)に基づく鉄道旅客運賃認可処分の取消し又は同処分の無効確認及び同法16条5項1号に基づく前記運賃の変更命令又は同法23条1項1号に基づく前記運賃上限の変更命令の義務付けを求める各訴えにつき,居住地から職場や学校等への日々の通勤や通学等の手段として反復継続して日常的に前記鉄道事業に係る鉄道を利用している者らの原告適格が肯定された事例
2 居住地から職場や学校等への日々の通勤や通学等の手段として反復継続して日常的に鉄道を利用している者らがした,鉄道事業法16条5項1号に基づく旅客運賃の変更命令又は同法23条1項1号に基づく旅客運賃上限の変更命令の義務付けを求める訴えが,行政事件訴訟法37条の2第1項にいう「重大な損害を生ずるおそれ」の要件を満たし適法とされた事例
3 鉄道運賃変更認可処分の無効確認請求が,同処分に鉄道事業法(平成11年法律第49号による改正前)16条2項1号又は2号の規定する認可要件に違反する違法があるとは認められないとして,棄却された事例
裁判要旨
 1 鉄道事業法16条1項(平成11年法律第49号による改正前のものを含む)に基づく鉄道旅客運賃認可処分の取消し又は同処分の無効確認及び同法16条5項1号に基づく前記運賃の変更命令又は同法23条1項1号に基づく前記運賃上限の変更命令の各義務付けを求める各訴えにつき,居住地から職場や学校等への日々の通勤や通学等の手段として反復継続して日常的に前記鉄道事業に係る鉄道を利用している者については,違法な旅客運賃認可処分が行われ,違法に高額な旅客運賃設定がされれば,経済的負担能力いかんによっては当該鉄道を利用することが困難になり,日常生活の基盤を揺るがすような重大な損害が生じかねないところ,「利用者の利益の保護」を重要な理念として掲げ,その具体的な確保のための条項を置いている鉄道事業法が,このような重大な損害を受けるおそれがある鉄道利用者について,旅客運賃認可処分の違法性を争うことを許さず,これを甘受すべきことを強いているとは考えられないから,前記鉄道事業法16条1項,同法16条5項1号及び同法23条1項1号は,このような鉄道利用者の具体的利益を専ら一般的公益の中に吸収解消させるにとどめず,それが帰属する個々人の個別的利益としてもこれを保護すべきものとする趣旨を含んでいると解するのが相当であるとして,前記の者らの原告適格を肯定した事例
2 居住地から職場や学校等への日々の通勤や通学等の手段として反復継続して日常的に鉄道を利用している者らがした,鉄道事業法16条5項1号に基づく旅客運賃の変更命令又は同法23条1項1号に基づく旅客運賃上限の変更命令の義務付けを求める訴えにつき,違法に高額な旅客運賃が設定された場合,前記の者らの経済的負担能力いかんによっては,同鉄道を日常的に利用することが困難になり,職場や学校等に日々通勤や通学等すること自体が不可能になったり,住居をより職場や学校の近くに移転せざるを得なくなったりすることになりかねず,仕事や居住場所などといった日常生活の基盤を揺るがすような損害が生じかねないのであって,このような損害については,事後的な金銭賠償等により救済することが容易ではないから,行政事件訴訟法37条の2第1項にいう「重大な損害を生ずるおそれ」があると認められるとして,前記訴えを適法とした事例
3 近距離の利用者が遠距離の利用者に比べて不当に割高の旅客運賃を負担することになっていることなどを理由としてされた鉄道運賃変更認可処分の無効確認請求につき,鉄道事業法(平成11年法律第49号による改正前)16条2項2号にいう「特定の旅客に対し不当な差別的取扱いをするもの」とは,前記旅客運賃が合理的かつ正当な理由なく,特定の旅客を個別的に優遇又は冷遇するもの,例えば,鉄道事業者が旅客の信条や宗教等によって異なる旅客運賃を適用する場合を指すものと解するのが相当であるところ,前記旅客運賃は全ての旅客に同様に適用されるものであり,特定の旅客によって異なるものではないから「特定の旅客に対し不当な差別的取扱いをするもの」には該当するということはできず,また,旅客運賃設定又は変更の認可に当たっては,あくまで当該旅客運賃を設定する路線全体をみて,同項1号にいう「能率的な経営の下における適正な原価を償い,かつ,適正な利潤を含むもの」であるか否かを審査することが要求されているものというべきであって,前記旅客運賃が遠距離逓減制となっていることをもって「能率的な経営の下における適正な原価を償い,かつ,適正な利潤を含むもの」に該当しないということはできないから,前記処分に同法16条2項1号又は2号の規定する認可要件に違反する違法があるとは認められないとして,前記請求が棄却された事例
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