組織の概要について(千葉地方裁判所の管轄区域～管内支部・簡易裁判所)

　千葉地方裁判所管内には，本庁，7支部(佐倉支部，一宮支部，松戸支部，木更津支部，館山支部，八日市場支部，佐原支部)及び3独立簡易裁判所があり，支部にはそれぞれ簡易裁判所(佐倉簡易裁判所，千葉一宮簡易裁判所，松戸簡易裁判所，木更津簡易裁判所，館山簡易裁判所，八日市場簡易裁判所，佐原簡易裁判所)が設置されています。

　千葉県の県庁所在地千葉市を中心とした地域が管轄です。臨海部には京葉工業地帯が立地し，重化学工業を中心に発展しています。
　また，千葉市は県内の行政，経済の中心であり，市内の幕張新都心では，幕張メッセの設置をはじめ，教育・研究施設やホテル・商業施設の誘致，住宅整備の推進などにより，ますます賑わいを見せています。

　一方で，隣接する市原市では，市内にある地層が時代を分ける境界がよくわかる地層として世界的に認められ，新しい地質年代として「チバニアン」と呼ばれることとなり，日本の地名にちなんだ名前が地質年代に初めて採用されたことで話題となるなど歴史的な一面も見ることができます。

　人口も多く，企業の事務所も多くあり，著名事件や複雑な事件なども多く取り扱っています。また，工場も多く，外国人労働者も多数おり，管内に成田空港があるため，外国人関連の事件（不法出入国，覚醒剤や麻薬取締法違反など）が多いことも特徴です。

　なお，千葉地方裁判所管内の裁判員裁判は，全て本庁で扱っています。

【医療集中部における取組】

　千葉県北部の佐倉市，成田市を中心とした地域を管轄としています。
　古くから農業が盛んな地域であり，江戸時代には城下町として栄えていましたが，近年は首都圏近郊の住宅都市として発展しています。
　また，日本の空の玄関口として成田国際空港もある等，伝統的かつ国際的な一面が共存している地域です。

　九十九里浜の南部から外房につながる地域を管轄としています。
　景勝の地が多く，天然の漁場となり，水産資源にも恵まれ，沖合を流れる暖流の影響を受け，温暖な地域となっています。
　管内には首都圏のリゾート地として，九十九里，御宿，大原などの海水浴場があり，一宮町はサーフィンの聖地として知られています。

　千葉県北西部を管轄としています。
　江戸川を挟んで東京に隣接し，都心へのアクセスが良いことから，都内に通勤するサラリーマンのベットタウンとして，多くの人口を抱えています。
　松戸支部は，支部としては規模が大きく，地上5階，地下1階の建物で，民事，刑事事件の合議事件及び少年事件も取り扱っています。

　内房地域を管轄としています。
　北部地域の臨海部は，京葉工業地帯となっており，コンビナートが立地し，南部地域は，漁港もあり，海産物の養殖も行われています。内陸部は農業地域となっています。
　木更津支部は，館山支部の管轄区域も含めた内房地域の民事，刑事事件の合議事件も取り扱っています。

　千葉県南部を管轄としています。
　房総半島の南部に位置し，変化に富む海岸線に囲まれています。景勝の地が随所にあり，豊富な水産資源にも恵まれています。温暖な地域で，四季を通じて花が楽しめる土地です。有名な海水浴場も多く，首都圏のリゾートゾーンとして脚光を浴びています。

　千葉県北東部の地域を管轄としています。
　昔から農業，水産業が盛んな地域であり，管内には水揚量が全国屈指の銚子港があります。また，裁判所所在地である匝瑳市（そうさし）は難読地名として知られていますが，植木のまちとしても有名です。
　八日市場支部管内には，銚子簡易裁判所，東金簡易裁判所の独立簡易裁判所があります。また，佐原支部の管轄区域も含めた千葉県北東部地域の民事，刑事事件の合議事件も取り扱っています。

　利根川沿いに広がる地域で，佐原周辺は，江戸時代に利根川水運の中継地として栄えました。
　また「佐原の大祭」は，ユネスコ無形文化遺産に登録され観光地でもあります。
　香取市は農業地域であり，畑作や米所としても有名です。

　東京に隣接した住宅地として発展し，近年は東京湾ウォーターフロントとして急激に発展しています。
　本庁管内にある独立簡裁・出張所ですが，管轄区域の人口も多く，交通網も発達しており，扱う事件は，民事，刑事とも多い裁判所です。

　八日市場支部管轄区域のうち，漁業と醤油の町として有名な銚子市を中心とした千葉県最東部を管轄とする独立簡裁です。

　八日市場支部管轄区域のうち，九十九里中央部を管轄とする独立簡裁です。
　内陸部は首都圏へのアクセスもしやすく，住宅地が造成されています。