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熊本地方裁判所長

熊本地方裁判所長 瀧華聡之

熊本地方裁判所長

瀧華聡之(たきはなさとし)

略歴

 大阪府豊中市の出身です。
 昭和61年4月東京地裁で判事補に任官し,その後,最高裁人事局(局付),福岡地裁,那覇地家裁石垣支部兼平良支部,東京地裁,司法研修所(教官),大阪高裁,大阪地裁,京都地裁,大阪国税不服審判所(所長),神戸地裁,佐賀地家裁(所長)で勤務し,平成29年10月熊本地裁所長を拝命しました。
 どうぞよろしくお願いいたします。

抱負

 前任地が佐賀で,20年以上前に福岡でも勤務しましたので,熊本県には旅行で来たことはありますが,住むのは初めてとなります。今,熊本城の天守閣や石垣,町のそこかしこに残るブルーシートで覆われた半壊の家を見るにつけ,地震の恐ろしさと復旧の大変さを痛感しています。被災された方にはお見舞い申し上げるとともに,1日も早い震災からの立直りを願っており,裁判所の手続でお役に立てることがあれば,ぜひ活用していただければと思います。
 ところで,ご承知かとは思いますが,裁判所の組織,意思決定過程は,他の官庁や会社などとはちょっと違っていて,裁判所の機能として最も重要な意思決定である判決は,個々の裁判体(合議事件であれば3人の裁判官の合議,単独事件では1人の裁判官,裁判員事件では3人の裁判官と6人の裁判員)の合議で決まり,組織のトップである所長や上級庁である高等裁判所,最高裁判所がその意思決定に関与することはありません。関与することがないというより,むしろ,関与するのは裁判の独立を侵すもので許されないものとされています。それは,裁判というものが,個々の紛争,事件を,その事件に関する個別の立証活動に基づいて,その立証活動を直接見聞した者(個々の裁判体)が個別具体的に決していくべきものであり,その方法が,個々の事件の当事者の利益,権利を守っていくについて最も相応しいと考えられているからです。そこで,直接意思決定をしない所長の役割は,それぞれの裁判体が独立を保ちながら最も合理的,効率的に判断をしていけるように,その手助けをし環境を整備することにあるということになります。そういうわけで,所長としての抱負は,よりよい裁判が実現できる環境をしっかり作っていくことに尽きます。
 少し具体的にいいますと,裁判所は,国の機関であり,国の法律を当てはめて紛争を解決するところですから,全国どこにあっても,同じレベルのサービスを受けられるものでなくてはなりません。他の裁判所でどういうレベルの裁判が行われているかを知り,専門化,分業化の進んでいる分野でも遅れをとることのないよう,他の裁判所はもとより,裁判所外の関係機関とも連絡を密にして,十分な情報が集まるようにし,また,裁判所内部を風通しのよいものとし,各職員が協力して執務できるようにすることが重要です。
 民事事件については,減少の傾向がありまして,熊本県では,昨年の地震の影響もあるかもしれません。民事手続を利用しにくい面があるのなら,その運用を改善し,利用する方によりわかりやすく対応することが必要です。他方,事件の内容が複雑で専門的なものが増えてきていると思われるところ,裁判に使う知識は基本的には当事者の立証活動によって獲得すべきものですが,専門性の高い分野に専門委員などを確保していくことも重要になってきます。また,難しい事件では1人で判断するよりは3人の合議体で議論をして決めるほうが充実し深まった判断ができると考えられますので,必要な事件では,合議体で判断できるようにすることがよりよい裁判の実現になると思われます。なお,民事には,訴訟のほか,調停という制度があり,民間から任命された調停委員が裁判官とともに,専門知識や法的判断を背景に話合いでの解決を目指すものでして,柔軟な手続として,一層の利用がされるよう広報していきたいと思います。
 刑事の裁判員制度については,国民の理解を得て概ね円滑に行われていると思いますが,公判に至るまでの整理手続に要する期間が徐々に長くなる傾向があり,証人の記憶が薄れてくるなどの弊害も考えられるところです。今までの実績を踏まえて,問題点があるなら改善に努めることが必要ですし,折角できた国民の司法参加の手続をより参加しやすく,意義深いものとしていければと考えます。
 以上,気になる点を述べさせていただきましたが,熊本県民の皆様の裁判所に対する一層のご理解とご協力をお願いしたいと思います。