名古屋高等裁判所の紹介

1. 名古屋高等裁判所の組織の概要について

明治14年10月6日に名古屋控訴裁判所が名古屋区本町に設置されたのが始まりですが,当時の管轄地域は愛知県,三重県,岐阜県の東海3県とされていました。明治19年に名称が名古屋控訴院と改称され,その後明治38年3月になって,福井県,石川県,富山県の北陸3県も管轄することとなりました。

大正11年10月には名古屋市東区主税町に名古屋控訴院・名古屋地方・区裁判所庁舎が竣工し,ネオ・バロック様式を基調とした赤レンガ造り,銅葺屋根の荘重な外観は,中部地方における司法の中心と呼ぶにふさわしいもので,地域のシンボルとして人々の心に印象づけられました。

昭和22年5月3日,日本国憲法施行とともに,名古屋高等裁判所としてスタートし,昭和23年5月10日には金沢市に金沢支部が設置され,現在に至っています。金沢支部は,中部6県のうち北陸3県を管轄していますが,民事に関する事件のうち地方裁判所の第二審判決に対する上告事件など,一部のものについては本庁が取り扱います。

具体的な裁判を担当する単位を「部」といい,本庁には,民事及び行政に関する事件を担当する部が第1部から第4部まで4つ,刑事に関する事件を担当する部が第1部と第2部の2つあり,金沢支部には,民事及び行政に関する事件を担当する第1部と刑事に関する事件を担当する第2部があり,それぞれ3人ずつの裁判官で構成されています。

現在の庁舎は,昭和54年3月15日に名古屋高等・地方・簡易裁判所合同庁舎として竣工したものですが,名古屋市東区主税町にあった旧庁舎は,本館が重要文化財に指定され,現在は名古屋市市政資料館となっていて,かつての法廷の様子などが見学できます。

※高等裁判所の基礎的な情報は,裁判所ウェブサイトの裁判所の組織をご覧ください。

2. 名古屋高等裁判所の職員数について

令和5年4月現在の職員数は次のとおりです。

名古屋高等裁判所の職員数
裁判所名 裁判官 一般職
名古屋高等裁判所 33人 140人 173人