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夏休み小・中学生向け企画
「裁判のしくみを知ろう!」が開催されました!

 大阪地方裁判所(おおさかちほうさいばんしょ)では,小・中学生向けに,夏休みを利用した模擬裁判体験(もぎさいばんたいけん)を毎年実施しています。今回は,裁判員制度(さいばんいんせいど)の模擬裁判を体験してもらいました。

1 行われた日と行われた場所について

 平成21年7月30日(木)と7月31日(金)の2日間,大阪地方裁判所の大法廷(だいほうてい・201号法廷)を使って,午後1時30分から午後4時まで行われました。

大阪地方裁判所の大法廷

2 参加者について

次のような子どもたちが参加してくれました。

  7月30日 7月31日 合計
小5 15 14 29人
小6 6 15 21人
中1 11 5 16人
中2 5 3 8人
中3 7 7 14人
合計 44 44 88人

3 内容について

 最初に,裁判についての簡単なビデオを見てもらい,次に,今回の事件などについて裁判官からスライドを使った説明をし,みんなに実際に模擬裁判を体験してもらいました。模擬裁判の後には,分からないことを「裁判官への質問コーナー」で質問してもらい,法廷も見学しました。

スライドを使った説明

【スライドを使った説明】

(1)模擬裁判とは?

 子どもたちに,裁判官(さいばんかん),裁判員(さいばんいん),検察官(けんさつかん),弁護人(べんごにん),証人(しょうにん)になってもらい,実際の法廷を使って,刑事裁判(けいじさいばん)を最初から最後まで体験するものです。それぞれの役割の人が,実際の裁判官・裁判員や検察官,弁護人がするように裁判を進めていくのですが,台本が用意されているので,準備はいりません。

●今回の事件のストーリー●

 今回の事件は,大阪太郎(おおさかたろう)さんという人が,北浜三郎(きたはまさぶろう)さんの家の玄関に火をつけたのではないかと疑われている事件です。堂島次郎(どうじまじろう)さんが,犬の散歩途中に北浜さんの家の玄関が燃えているのを見つけ,火を消したところ,近くにいた大阪太郎さんがその場から立ち去ろうとしたので,堂島さんが大阪さんを呼び止め,大阪さんは警察官に逮捕されました。大阪さんは,自分は火を消していただけであって火をつけていないと言って無罪(むざい)を主張(しゅちょう)しました。

(2)模擬裁判の様子

検察官は,次のように主張しました。
 被告人(犯人ではないかと疑われている人。この事件では大阪太郎さんのことです。)が立ち去った後も玄関の扉の下が燃えていたことは,堂島さんの証言から明らかで,被告人が堂島さんから声を掛けられて突然走り出したことは被告人が犯人であることを疑わせる重要な事実です。また,被告人は火を消していただけであって,火をつけたのは別の男であると言っていますが,堂島さんは北浜さんの家の近くで被告人以外の人を見ていないと証言していますし,被告人は火をつけた男の特徴についてあいまいな話しかしていません。

検察官役の様子

【検察官役の様子】

弁護人は,次のように主張しました。
 玄関の扉が燃えていたときに,被告人が,その近くにいたことはそのとおりですが,それは被告人が火を消していたからです。堂島さんは被告人が火をつけているところを見ていたわけではありません。被告人が犯人であるなら,火をつけたあと,すぐに走って逃げているはずです。北浜さんの家の玄関に火をつけたのは別の人です。

弁護人役の様子

【弁護人役の様子】

(3)評議(ひょうぎ)の様子

 子どもたちを5つの班に分け,各班に裁判官1人が加わり,子どもたちと裁判官がチームになって,被告人が犯人であるのかどうかについて,議論(ぎろん)しました。
 子どもたちからは,堂島さんが自分が火を消したと言っているので,被告人が火を消したと言っているのは嘘ではないかという意見や,知らない人から突然声をかけられたらびっくりするので,堂島さんから声をかけられて逃げていることはそれほどおかしくない。といった意見もでました。

評議

(4)質問コーナーとは?

 裁判官や裁判所のことをいろいろ聞くことができます。模擬裁判の後に,若い裁判官や経験の豊富(ほうふ)な裁判官が質問に答えてくれるもので,何でも自由に聞くことができます。

質問のために手をあげる子どもたち

【質問のために手をあげる子どもたち】

★裁判官はなぜ黒い服を着ているの?

答え
「黒い服は,法服(ほうふく)といって,法廷では法服を着る決まりになっているんだよ。法服が黒いのは,黒は他の色に染まらないことから,裁判官が不当な影響を受けないで中立な立場で裁判をすることを表しているんだよ。」

★傍聴は自由にできるの?

答え
「傍聴は誰でも自由にすることができるよ。今回の模擬裁判で裁判に興味を持ったら,夏休みの間にお父さんやお母さんと一緒に本当の裁判を見に来てね。」

★この場所で本当の裁判がされているの?

答え
「ここは201号法廷といって大阪地裁の中でも最も大きい法廷の一つで,実際に裁判が行われているよ。社会的に関心の高い事件や多くの人が傍聴を希望している事件などで主に使用されているよ。」

質問に答える裁判長

【質問に答える裁判長】

(5)法廷見学とは?

 裁判官の法服を着たり,普段座ることができない裁判官席に座って写真を撮ったりすることができます。

4 模擬裁判に参加した人の感想

◎ 子どもから

  •  意見を積極的に言うことができてよかった。
  •  実際に裁判員になって,裁判官たちと一緒に裁判ができるのは大人になるまでできないし,大人になっても裁判員に選ばれなかったらできないから,とてもよい体験だったと思いました。
  •  裁判官は判決を下すので重大な責任があると思いました。私が裁判官で判決を下すならよく考えて判決を出したいと思いました。
  •  裁判がとても難しいということがわかったから,もっと理解したくなりました。
  •  今回はセリフのない役だったので,次はセリフのある役につきたいです。

◎ 保護者から

  •  子どもが裁判に興味を持ち,将来法廷で役に立つ仕事につきたいという気持ちを持っているので,参加させてもらってよかった。夏休みの自由研究でよいものができそうです。
  •  今まで裁判員制度に対して否定的な考えがありましたが,今回親子で参加して機会があれば積極的に参加したいと感じました。
  •  体験型の企画は子どもにとってもよい経験になったようです。今後も続けていただきたいとおもいます。
  •  保護者用のこういった企画もあるとよいと思いました。
5 さいごに

 これらの意見を参考にして来年も子ども模擬裁判を行う予定です。
 ぜひ,あなたも気軽に申し込んでください。