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◆最高裁において関与した主要な裁判(平成17年)

事件名・事件番号
裁判年月日・法廷
判示事項 結果 意見
所得税更正処分等取消請求事件
平成16年(行ヒ)第141号
平成17年1月25日
(第三小法廷・判決)
米国法人の子会社である日本法人の代表取締役が親会社である米国法人から付与されたいわゆるストックオプションを行使して得た利益が所得税法28条1項所定の給与所得に当たるとされた事例 上告棄却 全員一致
(裁判長)
管理職選考受験資格確認等請求事件
平成10年(行ツ)第93号
平成17年1月26日
(大法廷・判決)

1.地方公共団体が日本国民である職員に限って管理職に昇任することができることとする措置を執ることと労働基準法3条,憲法14条1項

2.東京都が管理職に昇任するための資格要件として日本の国籍を有することを定めた措置が労働基準法3条,憲法14条1項に違反しないとされた事例

破棄自判 多数意見
(1,2に ついて補足意見付加)
消費税決定処分等取消請求事件
平成12年(行ヒ)第126号
平成17年2月1日
(第三小法廷・判決)
事業者が消費税の課税期間に係る基準期間中の課税資産の譲渡等につき消費税を納める義務を免除された場合における当該基準期間中の消費税法(平成15年法律第8号による改正前のもの)9条1項所定の課税売上高の算定 上告棄却 全員一致
売掛代金請求及び独立当事者参加事件
平成16年(受)第1271号
平成17年2月22日
(第三小法廷・判決)
動産売買の先取特権者による物上代位権の行使と目的債権の譲渡 上告棄却 全員一致
保釈請求却下の裁判に対する準抗告棄却決定に対する特別抗告事件
平成17年(し)第91号
平成17年3月25日
(第三小法廷・決定)
被告人の配偶者,直系の親族又は兄弟姉妹からの保釈請求を却下した裁判に対する同人らの不服申立ての許否 取消差戻し 全員一致
(裁判長)
訴状一部却下命令に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件
平成16年(行フ)第5号
平成17年3月29日
(第三小法廷・決定)
同一の敷地にあって一つのリゾートホテルを構成している複数の建物の固定資産課税台帳の登録価格についてされた審査申出の棄却決定の取消しを求める各請求が互いに行政事件訴訟法13条6号所定の関連請求に当たるとされた事例 破棄自判 全員一致
国家賠償請求上告,同附帯上告事件
平成12年(受)第243号
平成17年(オ)第251号
平成17年4月19日
(第三小法廷・判決)

1.弁護人から検察庁の庁舎内に居る被疑者との接見の申出を受けた検察官が同庁舎内に接見の場所が存在しないことを理由として接見の申出を拒否することができる場合

2.検察官が検察庁の庁舎内に接見の場所が存在しないことを理由として同庁舎内に居る被疑者との接見の申出を拒否したにもかかわらず弁護人が同庁舎内における即時の接見を求め即時に接見をする必要性が認められる場合に検察官が執るべき措置

3.弁護人から検察庁の庁舎内に居る被疑者との接見の申出を受けた検察官が同庁舎内に接見の場所が存在しないことを理由として接見の申出を拒否するに際し立会人の居る部屋でのごく短時間の「接見」であっても差し支えないかどうかなどの点についての弁護人の意向を確かめることをせず上記申出に対して何らの配慮もしなかったことが違法とされた事例

破棄自判

附帯上告却下

全員一致

損害賠償請求事件
平成16年(受)第1888号
平成17年6月14日
(第三小法廷・判決)

損害賠償額の算定に当たり被害者の将来の逸失利益を現在価額に換算するために控除すべき中間利息の割合 破棄差戻し 全員一致
過払金等請求事件
平成16年(受)第965号
平成17年7月19日
(第三小法廷・判決)
貸金業者の債務者に対する取引履歴開示義務の有無 破棄差戻し 全員一致
選挙無効請求事件
平成17年(行ツ)第73号
平成17年7月19日
(第三小法廷・判決)
衆議院小選挙区選出議員の選挙において当選人となった議員が辞職したことにより選挙訴訟の訴えの利益が失われる場合 破棄自判 全員一致
公職選挙法違反被告事件
平成17年(あ)第764号
平成17年7月6日
(第三小法廷・決定)
特定の候補者のために将来選挙運動を行う意思を有する者と公職選挙法225条1号及び3号にいう「選挙運動者」 上告棄却 全員一致
(裁判長)
国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律違反,出入国管理及び難民認定法違反被告事件
平成16年(あ)第2554号
平成17年7月22日
(第三小法廷・決定)
規制薬物の譲渡を犯罪行為とする場合における「国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律」2条3項にいう「薬物犯罪の犯罪行為により得た財産」に係る同法11条1項1号の没収及び同法13条1項前段の追徴に当たり取得費用等を控除することの可否 上告棄却 全員一致
審決取消請求事件
平成14年(行ヒ)第72号
平成17年9月13日
(第三小法廷・判決)

1 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律7条の2第1項所定の「売上額」の意義

2 損害保険業の事業者団体の構成事業者につき私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律8条の3において準用する同法7条の2第1項所定の「売上額」

破棄自判 全員一致
在外日本人選挙権剥奪違法確認等請求事件
平成13年(行ツ)第82号
平成13年(行ツ)第83号
平成13年(行ヒ)第76号
平成13年(行ヒ)第77号
平成17年9月14日
(大法廷・判決)

1 公職選挙法(平成10年法律第47号による改正前のもの)が在外国民の国政選挙における投票を平成8年10月20日に施行された衆議院議員の総選挙当時全く認めていなかったことと憲法15条1項,3項,43条1項,44条ただし書

2 公職選挙法附則8項の規定のうち在外国民に国政選挙における選挙権の行使を認める制度の対象となる選挙を当分の間両議院の比例代表選出議員の選挙に限定する部分と憲法15条1項,3項,43条1項,44条ただし書

3 在外国民が次回の衆議院議員の総選挙における小選挙区選出議員の選挙及び参議院議員の通常選挙における選挙区選出議員の選挙において在外選挙人名簿に登録されていることに基づいて投票をすることができる地位にあることの確認を求める訴えの適否

4 在外国民と次回の衆議院議員の総選挙における小選挙区選出議員の選挙及び参議院議員の通常選挙における選挙区選出議員の選挙において投票をすることができる地位

5 国会議員の立法行為又は立法不作為が国家賠償法1条1項の適用上違法の評価を受ける場合

6 平成8年10月20日に施行された衆議院議員の総選挙までに国会が在外国民の国政選挙における投票を可能にするための立法措置を執らなかったことについて国家賠償請求が認容された事例

一部破棄自判

一部上告棄却

多数意見

業務上横領,商法違反被告事件

 平成14年(あ)第1431号
 平成17年10月7日
 (第三小法廷・決定)

商社の代表取締役社長が行った巨額の融資につき特別背任罪における加害目的が認められた事例 上告棄却 全員一致

商法違反,背任,有価証券偽造,同行使,有印私文書偽造,同行使被告事件

 平成14年(あ)第1431号
 平成17年10月7日
 (第三小法廷・決定)

商社の理事兼企画監理本部長が同社から給与等の支給を受けていなくても商法(平成2年法律第64号による改正前のもの)486条1項にいう「営業二関スル或種類若ハ特定ノ事項ノ委任ヲ受ケタル使用人」に当たるとされた事例 上告棄却 全員一致

商法違反,法人税法違反被告事件

 平成15年(あ)第59号
 平成17年10月7日
 (第三小法廷・決定)

会社の絵画等購入担当者の特別背任行為につき同社に絵画等を売却した会社の支配者が共同正犯とされた事例 上告棄却 全員一致

遺産分割審判に対する抗告審の変更決定に対する許可抗告事件

 平成17年(許)第14号
 平成17年10月11日
 (第三小法廷・決定)

相続が開始して遺産分割未了の間に第2次の相続が開始した場合において第2次被相続人から特別受益を受けた者があるときの持戻しの要否 破棄差戻し 全員一致

文書提出命令に対する抗告審の変更決定に対する許可抗告事件

 平成17年(許)第11号
 平成17年10月14日
 (第三小法廷・決定)

1 民訴法220条4号ロにいう「公務員の職務上の秘密」と公務員が職務上知ることができた私人の秘密

2 民訴法220条4号ロにいう「その提出により公共の利益を害し,又は公務の遂行に著しい支障を生ずるおそれがある」の意義

3 いわゆる災害調査復命書のうち行政内部の意思形成過程に関する情報に係る部分は民訴法220条4号ロ所定の文書に該当するが労働基準監督官等の調査担当者が職務上知ることができた事業者にとっての私的な情報に係る部分は同号ロ所定の文書に該当しないとされた事例

破棄差戻し 全員一致

詐害行為取消請求事件

 平成17年(オ)第153号
 平成17年(受)第178号
 平成17年11月8日
 (第三小法廷・判決)

旧会社更生法(平成14年法律第154号による改正前のもの)78条1項1号に該当する行為についてした否認の効果が及ぶ目的物の範囲 上告棄却 全員一致
(裁判長)

銃砲刀剣類所持等取締法違反被告事件

 平成15年(あ)第163号
 平成17年11月8日
 (第三小法廷・決定)

反目状態にあった男の運転する自動車に意図的に衝突されて自車が転覆したため同人とのけんか抗争等に備える目的で自車のダッシュボード内に入れておいた刃物を護身用にズボンのポケットに移し替えて自車からはい出した後に路上で携帯する行為について違法性が阻却されないとされた事例 上告棄却 全員一致

逮捕監禁,営利略取,殺人,死体遺棄被告事件

 平成16年(あ)第2172号
 平成17年11月29日
 (第三小法廷・決定)

殺人,死体遺棄の公訴事実について被告人が第1審公判の終盤において従前の供述を翻し全面的に否認する供述をするようになったが弁護人が被告人の従前の供述を前提にした有罪を基調とする最終弁論をして裁判所がそのまま審理を終結した第1審の訴訟手続に法令違反は存しないとされた事例 上告棄却 全員一致

債権差押命令申立て一部却下決定に対する執行抗告棄却決定に対する許可抗告事件

 平成17年(許)第19号
 平成17年12月6日
 (第三小法廷・決定)

保険医療機関,指定医療機関等の指定を受けた病院又は診療所が社会保険診療報酬支払基金に対して取得する診療報酬債権と民事執行法151条の2第2項に規定する「継続的給付にかかる債権」 破棄自判 全員一致
(裁判長)

小田急線連続立体交差事業認可処分取消,事業認可処分取消請求事件

 平成16年(行ヒ)第114号
 平成17年12月7日
 (大法廷・判決)

1 都市計画事業の認可の取消訴訟と事業地の周辺住民の原告適格

2 鉄道の連続立体交差化を内容とする都市計画事業の事業地の周辺住民が同事業の認可の取消訴訟の原告適格を有するとされた事例

3 鉄道の連続立体交差化に当たり付属街路を設置することを内容とする都市計画事業の事業地の周辺住民が同事業の認可の取消訴訟の原告適格を有しないとされた事例

一部論旨理由あり

一部上告棄却

判示事項1,2について 全員一致
(補足意見付加)

判示事項3について 多数意見
(補足意見付加)