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◆最高裁において関与した主要な裁判(平成18年)

事件名・事件番号
裁判年月日・法廷
判示事項 結果 意見
所有権確認請求本訴,所有権確認等請求反訴,土地所有権確認等請求事件
平成17年(受)144号
平成18年1月17日
(第三小法廷・判決)
不動産の取得時効完成後に当該不動産の譲渡を受けて所有権移転登記を了した者が背信的悪意者に当たる場合 一部破棄差戻し
一部上告棄却
全員一致
建造物損壊被告事件
平成16年(あ)第2154号
平成18年1月17日
(第三小法廷・決定)
公園内の公衆便所の外壁にラッカースプレーでペンキを吹き付け「反戦」等と大書した行為が刑法260条前段にいう建造物の「損壊」に当たるとされた事例 上告棄却 全員一致
法人税更正処分取消等請求事件
平成12年(行ヒ)第133号
平成18年1月24日
(第三小法廷・判決)
映画に投資を行う名目で結成された民法上の組合が購入したとされる映画が同組合の組合員である法人の法人税の計算において法人税法(平成13年法律第6号による改正前のもの)31条1項所定の減価償却資産に当たらないとされた事例 一部上告却下
一部上告棄却
全員一致
(裁判長)
生命保険証券及び傷害保険証券返還等請求事件
平成15年(受)第1653号
平成18年1月24日
(第三小法廷・判決)
1 日賦貸金業者の貸付けについて借用証書の記載内容が貸金業の規制等に関する法律17条1項に規定する書面の記載事項である「各回の返済期日」の記載として正確性又は明確性を欠き借主に交付された上記借用証書の写しは上記書面に該当しないとされた事例
2 日賦貸金業者の貸付けについて貸金業の規制等に関する法律43条1項の規定が適用されるために平成12年法律第112号による改正前の出資の受入れ,預り金及び金利等の取締りに関する法律の一部を改正する法律(昭和58年法律第33号)附則9項所定の各要件が実際の貸付けにおいて現実に充足されていることの要否
3 日賦貸金業者の貸付けについて平成12年法律第112号による改正前の出資の受入れ,預り金及び金利等の取締りに関する法律の一部を改正する法律(昭和58年法律第33号)附則9項2号所定の要件が実際の貸付けにおいて現実に充足されているとはいえず貸金業の規制等に関する法律43条1項の規定が適用されないとされた事例4 平成12年法律第112号による改正前の出資の受入れ,預り金及び金利等の取締りに関する法律の一部を改正する法律(昭和58年法律第33号)附則9項3号所定の「返済期間の100分の70以上の日数」に日賦貸金業者が集金する方法により金銭を取り立てたにもかかわらず返済のされなかった日を含めることの可否
破棄差戻し 全員一致
損害賠償請求事件
平成15年(受)第2001号
平成18年2月7日
(第三小法廷・判決)
1 公立学校施設の目的外使用の許否の判断と管理者の裁量権
2 学校教育法85条に定める学校教育上の支障の意義
3 公立学校施設の目的外使用の許否の判断の適否に関する司法審査の方法
4 公立小中学校等の教職員の職員団体が教育研究集会の会場として市立中学校の学校施設を使用することを不許可とした市教育委員会の処分が裁量権を逸脱したものであるとされた事例
上告棄却 全員一致
建物明渡請求事件
平成17年(受)第282号
平成18年2月7日
(第三小法廷・判決)
買戻特約付売買契約の形式を採りながら目的不動産の占有の移転を伴わない契約の性質 破棄自判 全員一致
わいせつ図画販売,同販売目的所持,児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律違反被告事件
平成17年(あ)第1342号
平成18年2月20日
(第三小法廷・決定)
児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律2条3項各号のいずれかに掲げる姿態を児童にとらせ電磁的記録に係る記録媒体に記録した者が当該電磁的記録を別の記録媒体に記憶させて児童ポルノを製造する行為と同法7条3項の児童ポルノ製造罪の成否 上告棄却 全員一致
占有権に基づく妨害予防請求事件
平成14年(受)第133号
平成18年2月21日
(第三小法廷・判決)

道路を一般交通の用に供するために管理している地方公共団体が当該道路を構成する敷地について占有権を有する場合 破棄差戻し 全員一致
道路交通法違反,業務上過失傷害被告事件
平成17年(あ)第1743号
平成18年2月27日
(第三小法廷・決定)
1 座席の一部が取り外されて現実に存する席が10人分以下となったが乗車定員の変更につき自動車検査証の記入を受けていない自動車と道路交通法上の大型自動車
2 座席の一部が取り外されて現実に存する席が10人分以下となった大型自動車を普通自動車免許で運転することが許されると思い込んで運転した者に無免許運転の故意が認められた事例
上告棄却 全員一致
廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反被告事件
平成17年(あ)第1899号
平成18年2月28日
(第三小法廷・決定)
一般廃棄物収集運搬業の許可を受けた業者が一般廃棄物たるし尿を含む汚泥と産業廃棄物たる汚泥を混合させた廃棄物を市のし尿処理施設の受入口から投入する行為が廃棄物の処理及び清掃に関する法律16条違反の罪に当たるとされた事例 上告棄却 全員一致
(裁判長)
国民健康保険料賦課処分取消等請求事件
平成12年(行ツ)第62号
平成12年(行ヒ)第66号
平成18年3月1日
(大法廷・判決)
1 市町村が行う国民健康保険の保険料と憲法84条
2 国民健康保険の保険料率の算定基準を定めた上でその決定及び告示を市長に委任している旭川市国民健康保険条例(昭和34年旭川市条例第5号)8条(平成6年旭川市条例第29号による改正前のもの及び平成10年旭川市条例第41号による改正前のもの),12条3項と国民健康保険法81条及び憲法84条
3 旭川市長が平成6年度から同8年度までの各年度の国民健康保険の保険料率を各年度の賦課期日後に告示したことと憲法84条
4 恒常的に生活が困窮している状態にある者を国民健康保険の保険料の減免の対象としていない旭川市国民健康保険条例(昭和34年旭川市条例第5号)19条1項と国民健康保険法77条及び憲法25条,14条
上告棄却 全員一致
損害賠償等請求事件
平成17年(受)第1751号
平成18年3月28日
(第三小法廷・判決)
自家用自動車総合保険契約の記名被保険者の子が胎児であった時に発生した交通事故により出生後に傷害を生じその結果後遺障害が残存した場合における同契約の無保険車傷害条項に基づく保険金請求の可否 上告棄却 全員一致
(裁判長)
保険金引渡請求事件
平成14年(受)第1358号,第1359号
平成18年4月11日
(第三小法廷・判決)
団体定期保険(いわゆるAグループ保険)に基づいて被保険者である従業員の死亡により保険金を受領した会社が生命保険会社との間の合意をもって社内規定に基づく給付額を超えて上記保険金の一部を死亡従業員の遺族に支払うことを約したと認めるべきであるとした原審の判断に違法があるとされた事例 一部破棄自判
一部棄却
全員一致
(裁判長,補足意見付加)
賃金支払請求事件
平成15年(受)第723号
平成18年4月18日
(第三小法廷・判決)
時限ストライキ等の争議行為のため受注を返上せざるを得なくなったことなどにより損害を被った生コンクリート製造販売業者のしたロックアウトが使用者の正当な争議行為と認められた事例 破棄自判 全員一致
再審請求棄却決定に対する即時抗告棄却決定に対する即時抗告棄却決定に対する特別抗告事件
平成18年(し)第82号
平成18年4月24日
(第三小法廷・決定)
即時抗告の申立てを受理した裁判所が刑訴法375条を類推適用してその申立てを自ら棄却することの可否 抗告棄却 全員一致
所得税更正処分等取消請求上告,同附帯上告事件
平成16年(行ヒ)第86号,第87号
平成18年4月25日
(第三小法廷・判決)
1 納税申告手続を委任された税理士が納税者に無断で隠ぺい仮装行為に基づく過少申告をした場合に納税者本人につき国税通則法68条1項所定の重加算税賦課の要件を満たすものということはできないとされた事例
2 偽りその他不正の行為により税額を免れた国税に関し当該行為により免れた税額に相当する部分について修正申告がされたが当該国税になお更正すべき税額がある場合における国税通則法70条5項所定の期間内の更正の可否
3 納税申告手続を委任された税理士が納税者に無断で税務署職員と共謀した上で虚偽の記載をした確定申告書を提出するなどして過少申告をした場合に納税者本人に対する過少申告加算税の賦課に関し国税通則法65条4項にいう「正当な理由」があると認められた事例
一部破棄自判
一部破棄差戻し
一部上告棄却
全員一致
公金支出差止等請求事件
平成16年(行ヒ)第312号
平成18年4月25日
(第三小法廷・判決)
市の施行する予定の土地区画整理事業が違法であると主張して同事業のために支出された公金の返還及び同事業に対する公金支出の差止めを求める住民監査請求が請求の対象の特定に欠けるところはないとされた事例 破棄自判 全員一致
わいせつ図画頒布,わいせつ図画販売,児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律違反,わいせつ図画販売目的所持被告事件
平成15年(あ)第1348号
平成18年5月16日
(第三小法廷・決定)
児童ポルノ・わいせつ物である光磁気ディスクを販売用コンパクトディスク作成に備えてのバックアップのために製造所持した行為について児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律(平成16年法律第106号による改正前のもの)7条2項の児童ポルノを販売する目的及び刑法175条後段にいう「販売の目的」があるとされた事例 上告棄却 全員一致
在外(韓)被爆者の健康管理手当支給停止処分取消請求事件
平成15年(行ヒ)第130号
平成18年6月13日
(第三小法廷・判決)
原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(平成11年法律第87号による改正前のもの)による健康管理手当の支給認定を受けた被爆者が国外に居住地を移転した場合における同手当の支給義務者 破棄自判 全員一致
(裁判長)
わいせつ略取,強盗強姦,強盗強姦未遂,窃盗,道路運送車両法違反,強姦未遂,強姦,わいせつ略取誘拐被告事件
平成17年(あ)第2113号
平成18年8月31日
(第三小法廷・決定)
刑法46条2項により刑を科さないとされた公訴事実に係る未決勾留日数の算入 上告棄却 全員一致
(裁判長)
証拠調べ共助事件における証人の証言拒絶についての決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件
平成18年(許)第19号
平成18年10月3日
(第三小法廷・決定)
1 民事事件において証人となった報道関係者が民訴法197条1項3号に基づいて取材源に係る証言を拒絶することができるかどうかを判断する基準
2 民事事件において証人となった報道関係者が民訴法197条1項3号に基づいて取材源に係る証言を拒絶することができる場合
抗告棄却 全員一致
選挙無効請求事件
平成17年(行ツ)第247号
平成18年10月4日
(大法廷・判決)
公職選挙法(平成18年法律第52号による改正前のもの)14条,別表第3の参議院(選挙区選出)議員の議員定数配分規定の合憲性 上告棄却 多数意見
(補足意見付加)
強姦未遂,住居侵入未遂,住居侵入,窃盗被告事件
平成18年(あ)第1414号
平成18年10月10日
(第三小法廷・決定)
刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律(平成18年法律第36号)による窃盗罪の法定刑の変更と刑訴法397条1項による第1審判決の破棄の要否 上告棄却 全員一致
補償金請求事件
平成16年(受)第781号
平成18年10月17日
(第三小法廷・判決)
1 外国の特許を受ける権利の譲渡の対価に関する問題の準拠法
2 従業者等が特許法(平成16年法律第79号による改正前のもの)35条にいう職務発明に係る外国の特許を受ける権利を使用者等に譲渡した場合における対価請求と同条3項及び4項の類推適用
上告棄却 全員一致
各所得税更正処分等取消請求事件
平成17年(行ヒ)第20号
平成18年10月24日
(第三小法廷・判決)
納税者が平成11年分の所得税の確定申告において勤務先の日本法人の親会社である外国法人から付与されたストックオプションの権利行使益を一時所得として申告したことにつき国税通則法65条4項にいう「正当な理由」があるとされた事例 一部破棄自判
一部上告棄却
全員一致
(裁判長)
現住建造物等放火,殺人,詐欺未遂被告事件
平成17年(あ)第378号
平成18年11月07日
(第三小法廷・判決)
刑訴法328条により許容される証拠 上告棄却 全員一致
求償金請求事件
平成17年(受)第1594号
平成18年11月14日
(第三小法廷・判決)
物上保証人に対する不動産競売の開始決定正本が主債務者に送達された後に保証人が代位弁済をした上で差押債権者の承継を執行裁判所に申し出たが承継の申出について民法155条所定の通知がされなかった場合における保証人の主債務者に対する求償権の消滅時効の中断の有無 破棄自判 全員一致
詐欺,恐喝未遂,出資の受入れ,預り金及び金利等の取締りに関する法律違反被告事件
平成18年(あ)第590号
平成18年11月20日
(第三小法廷・決定)
誤ってした併合罪関係にある事実についての訴因変更請求と公訴時効停止の効力 上告棄却 全員一致
法人税法違反,証拠隠滅教唆被告事件
平成17年(あ)第302号
平成18年11月21日
(第三小法廷・決定)
甲の刑事事件に関する具体的な証拠偽造を乙が考案して積極的に甲に提案していたという事情があっても甲が当該証拠偽造を乙に依頼した行為が証拠偽造教唆罪に当たるとされた事例 上告棄却 全員一致
窃盗被告事件
平成18年(あ)第1038号
平成18年12月8日
(第三小法廷・決定)
1 刑訴法321条1項にいう「署名」と刑訴規則61条
2 供述録取書の供述者の署名を代書した立会人が刑訴規則61条2項所定の代書事由を記載しなかった場合でも刑訴法321条1項にいう「署名」があるのと同視できるとされた事例
上告棄却 全員一致
詐欺,公正証書原本不実記載,同行使,強制執行妨害,競売入札妨害,電磁的公正証書原本不実記録,同供用被告事件
平成17年(あ)第1153号
平成18年12月13日
(第三小法廷・決定)
現況調査に訪れた執行官に対して虚偽の事実を申し向けるなどした刑法96条の3第1項該当行為があった時点が刑訴法253条1項にいう「犯罪行為が終つた時」とはならないとされた事例 上告棄却 全員一致