裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
平成13(あ)25
- 事件名
収賄被告事件
- 裁判年月日
平成16年11月8日
- 法廷名
最高裁判所第三小法廷
- 裁判種別
決定
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
刑集 第58巻8号905頁
- 原審裁判所名
東京高等裁判所
- 原審事件番号
平成11(う)982
- 原審裁判年月日
平成12年11月29日
- 判示事項
1 収賄の共同正犯者が共同して収受した賄賂についての追徴の方法
2 収賄の共同正犯者が共同して収受した賄賂についてその総額を均分した金額を各自から追徴することができるとされた事例
- 裁判要旨
1 収賄の共同正犯者が共同して収受した賄賂については,刑法(平成7年法律第91号による改正前のもの)197条ノ5の規定により,共犯者各自に対し,公務員の身分の有無にかかわらず,それぞれその価額全部の追徴を命じることができるし,また,収賄犯人等に不正な利益の保有を許さないという要請が満たされる限りにおいて,相当と認められる場合には,裁量により,各自にそれぞれ一部の額の追徴を命じ,あるいは一部の者にのみ追徴を科することも許される。
2 収賄の共同正犯者2名が共同して収受した賄賂について,両名が共同被告人となり,両名の間におけるその分配,保有及び費消の状況が不明であるなど判示の事実関係の下においては,賄賂の総額を均分した金額を各被告人から追徴することができる。
- 参照法条
刑法(平成7年法律第91号による改正前のもの)60条,刑法(平成7年法律第91号による改正前のもの)65条1項,刑法(平成7年法律第91号による改正前のもの)197条1項,刑法(平成7年法律第91号による改正前のもの)197条ノ5
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