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最高裁判所判例集

事件番号

 平成2(行ツ)137

事件名

 違法支出金補填

裁判年月日

 平成3年12月20日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄差戻

判例集等巻・号・頁

 民集 第45巻9号1455頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

 昭和63(行コ)26

原審裁判年月日

 平成2年4月26日

判示事項

 一 自己の権限に属する財務会計上の行為を補助職員に専決により処理させた者と地方自治法二四二条の二第一項四号にいう「当該職員」
二 自己の権限に属する財務会計上の行為を補助職員に専決により処理させた者の損害賠償責任

裁判要旨

 一 地方公営企業の管理者は、訓令等の事務処理上の明確な定めにより、その権限に属する財務会計上の行為をあらかじめ特定の補助職員に専決させることとしている場合であっても、右専決により処理された財務会計上の行為の適否が問題とされている代位請求住民訴訟において、地方自治法二四二条の二第一項四号にいう「当該職員」に該当する。
二 地方公営企業の管理者の権限に属する財務会計上の行為を補助職員が専決により処理した場合は、管理者は、右補助職員が財務会計上の違法行為をすることを阻止すべき指揮監督上の義務に違反し、故意又は過失により右補助職員が財務会計上の違法行為をすることを阻止しなかったときに限り、普通地方公共団体が被った損害につき賠償責任を負うものと解するのが相当である。

参照法条

 地方自治法242条の2第1項4号,地方公営企業法34条

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