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最高裁判所判例集

事件番号

 平成6(オ)1083

事件名

 特許権侵害差止等

裁判年月日

 平成10年2月24日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄差戻

判例集等巻・号・頁

 民集 第52巻1号113頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 平成3(ネ)1627

原審裁判年月日

 平成6年2月3日

判示事項

 他人の製品等が明細書の特許請求の範囲に記載された構成と均等なものとして特許発明の技術的範囲に属すると解すべき場合

裁判要旨

 明細書の特許請求の範囲に記載された構成中に他人が製造等をする製品又は用いる方法と異なる部分が存する場合であっても、右部分が特許発明の本質的部分ではなく、右部分を右製品等におけるものと置き換えても特許発明の目的を達することができ同一の作用効果を奏するものであって、右のように置き換えることに当該発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が右製品等の製造等の時点において容易に想到することができたものであり、右製品等が特許発明の特許出願時における公知技術と同一又は右の者がこれから右出願時に容易に推考できたものではなく、かつ、右製品等が特許出願手続において特許請求の範囲から意識的に除外されたものに当たるなどの特段の事情もないときは、右製品等は、特許請求の範囲に記載された構成と均等なものとして、特許発明の技術的範囲に属するものと解すべきである。

参照法条

 特許法70条1項,特許法第4章第2節権利侵害

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