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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和27(あ)6010

事件名

 外国人登録令違反

裁判年月日

 昭和28年7月22日

法廷名

 最高裁判所大法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 刑集 第7巻7号1621頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和27年10月24日

判示事項

 一 密入国の補強証拠の一事例
二 占領軍軍事裁判所の裁判と憲法第三九条

裁判要旨

 一 原判決が証拠とした所論「出入国管理庁審判調査第三課作成の検察官に対する解答書」(正確には、同課から千葉地検渋佐検事に対する回答電信の飜訳書)の内容が所論のとおり(被告人の外国人登録が見当らないとするもの)であることは相違ないが、これにより被告人が従来日本に居なかつたことが推認できるから被告人の第一審公判廷における詳細な自白に対する補強証拠としてはこれを以つて足りるものということができる。従つて、被告人の第一審公判廷における自白と前記書面とによつて、本件密入国の事実を認定した原判決に所論の違法はなく、論旨は採用できない。
二 すでに占領軍軍事裁判所の裁判を経た事実について、重ねてわが裁判所で処罰しても、憲法第三九条に違反しない。

参照法条

 外国人登録令3条,刑訴法319条2項,刑訴法317条,憲法31条,憲法38条3項,憲法39条,刑法5条

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