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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和42(オ)602

事件名

 約束手形金請求

裁判年月日

 昭和44年4月3日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 民集 第23巻4号737頁

原審裁判所名

 名古屋高等裁判所

原審事件番号

 昭和40(ネ)903

原審裁判年月日

 昭和42年3月15日

判示事項

 一、代理人が権限を濫用して振り出した約束手形と第三取得者に対する本人の手形抗弁
二、手形行為は農業協同組合の目的たる事業の範囲に含まれるか

裁判要旨

 一、代理人が自己または第三者の利益をはかるため、代理権限を濫用して約束手形を振り出した場合において、権限濫用の事実を知りまたは知りうべかりし状態で右手形の交付を受けた受取人が、これを他に裏書譲渡したときは、本人は、手形法一七条但書の規定により、第三取得者が受取人の右知情について悪意であることを立証した場合にかぎり、右第三取得者に対する手形上の責任を免れることができると解するのが相当である。
二、手形行為は、農業協同組合の目的たる事業の範囲に含まれる。

参照法条

 手形法77条1項1号,手形法17条,民法43条,民法93条,農業協同組合法10条

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