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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和49(オ)212

事件名

 損害賠償等請求

裁判年月日

 昭和49年12月17日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 民集 第28巻10号2040頁

原審裁判所名

 仙台高等裁判所

原審事件番号

 昭和42(ネ)247

原審裁判年月日

 昭和48年11月8日

判示事項

 一、民法七一一条の類推適用により被害者の夫の妹に慰藉料請求権が認められた事例
二、不法行為による生命侵害があつた場合と民法七一一条所定以外の者の固有の慰藉料請求権

裁判要旨

 一、不法行為により死亡した被害者の夫の妹であつても、この者が、跛行顕著な身体障害者であるため、長年にわたり被害者と同居してその庇護のもとに生活を維持し、将来もその継続を期待しており、被害者の死亡により甚大な精神的苦痛を受けた等判示の事実関係があるときには、民法七一一条の類推適用により加害者に対し慰藉料を請求しうる。
二、不法行為による生命侵害があつた場合、民法七一一条所定以外の者であつても、被害者との間に同条所定の者と実質的に同視しうべき身分関係が存し、被害者の死亡により甚大な精神的苦痛を受けた者は、加害者に対し直接に固有の慰藉料を請求しうる。

参照法条

 民法711条

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