昭和24(オ)306

 売買代金返還請求

 昭和25年10月26日

 最高裁判所第一小法廷

 判決

 棄却

 民集　第4巻10号497頁

 仙台高等裁判所 　秋田支部

 昭和24(ネ)5

 昭和24年10月28日

 一　原始的不能と他人の物の売買の成立
二　他人の物の売買の履行不能と契約の解除権

 一　他人の物の売買にあつては、その目的物の所有者が、売買成立当時からその物を他に譲渡する意思がなく、従つて、売主において、これを取得し買主に移転することができないような場合であつても、なお、その売買契約は、有効に成立する。
二　他人の物の売買において、売主が、その売却した権利を取得してこれを買主に移転することができないときは、その履行の不能が、原始的であると後発的であるとを問わず、また、売主の責に帰すべき事由によるものと否とを問わず、買主は、ただそれだけの事由に基ずき契約の解除をすることができる。

 民法560条，民法561条

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