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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和37(オ)1452

事件名

 未払賃金請求

裁判年月日

 昭和40年2月5日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄差戻

判例集等巻・号・頁

 民集 第19巻1号52頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和37年9月26日

判示事項

 ストライキを理由とする賃金の削減ができる固定給と認めた判断に審理不尽の違法があるとされた事例。

裁判要旨

 月掛生命保険外務職員のストライキを理由として、当該職員に支給すべき給与のうちから特定項目の給料を削減したことの適否を判断するにあたり、かかる削減を行なうことのできる特段の事情があるかどうか、それがないとすれば、右給料が拘束された勤務時間に応じて支払われる賃金としての性格を有するかどうかを審究することなく、単に、勤務時間拘束の制度が仕事の成果に応ずる能率給の実を挙げるために設けられたものではなく、また右給料が一定の資格にとどまる間その期間中における募集、集金の成果と関係なく支給されるということから、これをいわゆる固定給と認めてストライキによる削減を適法と判断したことは、審理不尽の違法をおかしたものというべきである。

参照法条

 労働基準法24条,民法624条,民訴法395条1項6号

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