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最高裁判所判例集

事件番号

 平成21(受)332

事件名

 離婚等請求本訴,同反訴事件

裁判年月日

 平成23年3月18日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 その他

判例集等巻・号・頁

 集民 第236号213頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 平成20(ネ)3223

原審裁判年月日

 平成20年11月6日

判示事項

 妻が,夫に対し,夫との間に法律上の親子関係はあるが,妻が婚姻中に夫以外の男性との間にもうけた子につき,離婚後の監護費用の分担を求めることが,権利の濫用に当たるとされた事例

裁判要旨

 妻が,夫に対し,夫との間に法律上の親子関係はあるが,妻が婚姻中に夫以外の男性との間にもうけた子につき,離婚後の監護費用の分担を求めることは,次の(1)〜(3)など判示の事情の下においては,権利の濫用に当たる。
(1) 妻が,出産後程なく当該子と夫との間に自然的血縁関係がないことを知ったのに,そのことを夫に告げなかったため,夫は,当該子との親子関係を否定する法的手段を失った。
(2) 夫は,婚姻中,相当に高額な生活費を妻に交付するなどして,当該子の養育・監護のための費用を十分に分担してきた。
(3) 離婚後の当該子の監護費用を専ら妻において分担することができないような事情はうかがわれない。

参照法条

 民法1条3項,民法766条1項,民法771条

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