裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
平成23(あ)1789
- 事件名
住居侵入,窃盗,現住建造物等放火,窃盗未遂被告事件
- 裁判年月日
平成25年2月20日
- 法廷名
最高裁判所第一小法廷
- 裁判種別
決定
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
刑集 第67巻2号1頁
- 原審裁判所名
広島高等裁判所 岡山支部
- 原審事件番号
平成23(う)13
- 原審裁判年月日
平成23年9月14日
- 判示事項
1 前科に係る犯罪事実及び前科以外の他の犯罪事実を被告人と犯人の同一性の間接事実とすることの許否
2 前科に係る犯罪事実及び前科以外の他の犯罪事実を被告人と犯人の同一性の間接事実とすることが許されないとされた事例
- 裁判要旨
1 前科に係る犯罪事実や前科以外の他の犯罪事実を被告人と犯人の同一性の間接事実とすることは,これらの犯罪事実が顕著な特徴を有し,かつ,その特徴が証明対象の犯罪事実と相当程度類似していない限りは,許されない。
2 前科に係る住居侵入,窃盗,現住建造物等放火等の犯罪事実及び前科以外の他の住居侵入,窃盗等の犯罪事実を,証明対象の住居侵入,窃盗,窃盗未遂,現住建造物等放火の犯人と被告人の同一性の間接事実とすることは,これらの犯罪事実に顕著な特徴があるとはいえないなどの事情(判文参照)の下では,被告人に対して実証的根拠の乏しい人格的評価を加え,これをもとに犯人が被告人であるという合理性に乏しい推論をすることにほかならず,許されない。
(1,2につき補足意見がある。)
- 参照法条
(1,2につき) 刑訴法317条
- 全文