裁判例結果詳細
行政事件 裁判例集
- 事件番号
昭和58(行コ)3
- 事件名
固定資産審査決定取消請求控訴事件(原審・旭川地方裁判所昭和54年(行ウ)第3号)
- 裁判年月日
昭和60年3月27日
- 裁判所名
札幌高等裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
1 固定資産評価委員会は,固定資産課税台帳に登録された固定資産の評価に関する審査の申出をした者に対し,同人が不服事由を明らかにし,かつ,不服事由となった評価に関する反論の主張及び立証をするために合理的な範囲で,右評価の根拠,計算方法等価格決定の理由を了知させる措置を執るべきであるとした事例
2 地方税法415条により,納税者が縦覧することのできる固定資産課税台帳の範囲
3 固定資産課税台帳に登録された土地の固定資産の評価に関する審査の申出を棄却した審査決定が,固定資産評価委員会が,右申出前に右土地周辺の土地の課税台帳の縦覧等を許されなかった右審査申出人に対し,右土地の具体的な評価方法や計算根拠を明らかにし,あるいは右評価に関する詳細な資料の内容を明らかにするなどして,不服事由に関する実質的な主張及び立証の機会を与えることをしなかった点において,口頭審理の手続に重大な瑕疵があるとして,取り消された事例
- 裁判要旨
2 地方税法415条により,納税者が縦覧することのできる固定資産課税台帳の範囲は,自己の所有する固定資産に関する部分のみならず,右固定資産の評価が適正に行われているか否か及び右評価が他の納税者の場合と比較して公平に行われているか否かを検討する上で合理的に必要な範囲の他の固定資産に関する部分も含む。
- 全文