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平成24年5月15日,裁判員制度の施行から5月21日で3年を迎えるのを前に,松江地方裁判所長,松江地方検察庁検事正,島根県弁護士会会長の法曹三者による合同記者会見を開催しました。
島根県司法記者クラブと松江地方裁判所長との主な質疑応答は次のとおりです。
質疑応答
1(記者クラブ)
裁判員制度が3年の節目を迎えた感想や総括をお願いします。法律では施行3年後の制度見直しも盛り込まれていますが,具体的に改正が必要だと考えている点はありますか。
(松江地裁所長)
先ずは,裁判員裁判の実施について,多くの県民の皆様に御協力いただいたことに対し,心から感謝したいと思います。
今後も,検察官及び弁護人の協力を得て,充実した公判前整理手続を,より適正かつ迅速に実施し,また,審理においては口頭主義を徹底し,精密司法から核心司法への転換を推し進め,より充実した審理となるよう法曹三者で協力していく必要があろうと考えています。
2(記者クラブ)
裁判員の反応をどうみていますか。
(松江地裁所長)
4月24日に開催した裁判員経験者の意見交換会においても,貴重な経験だったなど高い評価をいただきました。裁判員裁判に対して,熱意を持って真摯に取り組んでいただいたことの現れと思います。
裁判員経験者からいただいた御意見については,真摯に受け止め,今後の裁判員裁判の運営に活かしていきたいと考えています。
3(記者クラブ)
裁判員になることで負担が強いられますが,その点についてはどう考えていますか。
(松江地裁所長)
審理日数を含めた審理のスケジュールは,公判前整理手続の中で,検察官や弁護人と協議の上,裁判員の負担をも勘案の上,決めています。
一定の負担をお掛けすることは御理解をいただきたいと思いますが,今後も,裁判員の負担の軽減と審理の充実という面から,検察官と弁護人の協力の下,審理のスケジュールを組み立てていくことが必要であると考えています。
拘束日数が長期になることも負担となりますが,審理が分かりにくいものであることが,裁判員にとって心理的な負担となるという面もあろうと思われます。この面においても,今後とも法曹三者が協力して,理解しやすい公判を実現していくことが大事であると考えています。