Q&A

債権者の立場としての質問とその回答を記載しています。

Q1. 債権差押手続とは何ですか。
 サラリーマンが給料を受け取ることができるのは,法律的には,そのサラリーマンが会社に対して給料の支払請求権を持っているからであり,この給料の支払請求権を差し押さえると,差押えをした人が,直接,会社から支払を受けることができるようになります(実際には,給料には差押え禁止範囲があり,給料全額の支払いを受けることはできません。)。
 この場合,給料の差押えをした人を「債権者」,差押えをされたサラリーマンを「債務者」,そして給料を支払っている会社を「第三債務者」と呼びます。
 給料などの継続的に支払われる債権の差押えについては,差押債権目録記載の金額に満つるまで続きます。
Q2. 申立てをした後の手続の大まかな流れを教えてください。
申立後の手続の流れ
Q3. 申立時に必要な費用はどれくらいですか。
以下の費用が申立時に必要になります。

・手数料(収入印紙) 4,000円
・切手(合計 2,506円)
 第三債務者送達用 1,145円
 債務者送達用 1,099円
 債権者通知用 94円
 陳述催告用 84円2組
Q4. どこの裁判所に申立てをすればいいのですか。
取扱いの裁判所
Q5. 相手が所有している財産は,どこまで調べる必要がありますか。
 何を差し押さえるのかは,あなた自身で相手方の財産を調査したうえで特定(給料であれば,会社名を特定する必要があります。)する必要があります(裁判所は財産調査を行いません。)。
 例えば,銀行の預金を差し押さえる場合は,銀行名および支店名を特定する必要があります(口座番号の特定までは不要です。)。
Q6. 申立書の記載について注意すべき点は何ですか。
当事者目録について
 当事者目録における債権者・債務者の氏名,住所等の表示は,債務名義(判決や和解調書等)の記載と一致させてください。債務名義と現在の氏名,住所が異なる場合には,両方を併記してください。

請求債権目録について
 請求できる金額は,債務名義に記載されているものに限られます。

※利息・遅延損害金の計算について
 遅延損害金は,債務名義に記載されている起算日から申立日までに限り確定額で,請求できます。
 金額についてはあなたご自身で計算の上,目録に記載してください。
 なお計算方法については,こちら(利息・遅延損害金の計算について)を参考にしてください。

差押債権目録について
 請求債権の範囲内で,差押えの対象となる差押債権および金額を記載してください。

 預貯金,給料,売買代金,請負代金,賃料および敷金を差押えの対象とされる場合の基本的書式は,本ホームページ上にも用意しておりますので,ご利用ください。
書式一覧はこちら
Q7. 陳述催告の申立てとは何ですか。
 陳述催告の申立てとは,差し押さえた債権の有無や金額,支払いの意思や先行する差押えの有無といった具体的内容を知るために,第三債務者から報告してもらうための申立てです。債権差押の申立てと同時に行っていただく必要があります。
Q8. 差し押さえたお金は,いつから回収できるようになるのですか。
差押命令は債務者・第三債務者に特別送達という方法で郵送します。

第三債務者に差押命令が送達されると・・・
 第三債務者は債務者にお金を支払うことが禁止されます。

債務者に差押命令が送達されると・・・
 債務者が受け取った日から次の期間を経過すると,あなた自身が第三債務者から直接取り立てることができます(取立権の発生)。
差押債権請求債権取立権発生時期
給料等債権民事執行法151条の2第1項各号に掲げる義務に係る金銭債権※が含まれている場合 1週間
上記債権が含まれていない場合 4週間
役員報酬債権  1週間
給料等債権以外の債権  1週間
申立日が令和2年3月31日以前のもの 1週間
※民事執行法151条の2第1項各号に掲げる義務に係る金銭債権には,夫婦間の協力扶助義務,婚姻費用分担義務,養育費支払義務,扶養義務に係る金銭債権が該当します。

 この1週間の計算の仕方ですが,原則,差押命令が送達された初日は算入せず,その翌日から起算し,また,1週間の末日が土曜日,日曜日,国民の祝日に関する法律に規定する休日,1月2日,3日又は12月29日から31日までの日に当たるときは,その翌日に満了します。

 例えば,債務者に差押命令が平成20年11月15日の土曜日に送達された場合,1週間後の22日は土曜日,23日は日曜日,24日は祝日ですので,25日の経過により1週間が満了し,取立権の発生日は11月26日ということになります。

 債務者・第三債務者がいつ差押命令を受け取ったかについては,裁判所から後日,郵便で通知します(この通知のことを「送達通知書」といいます。)。
Q9. お金を取り立てるには,どうすればよいのですか。
 上記送達通知書を受け取ってから,取立権の発生日を確認し,あなたの方から直接,第三債務者に連絡をして,支払いについての具体的な方法等を協議してください(裁判所は仲介しません。)。取立てはあなた自身で行っていただくことになりますので,ご注意ください。
Q10. 第三債務者が支払いに応じないときはどうなるのですか。
 第三債務者が債権者の取立てに応じないときは,あなたが第三債務者に対して,差し押さえた債権の支払いを求める裁判(これを取立訴訟といいます。)を提起する必要があります。この訴訟を提起するに当たっての具体的な手続などは,最寄りの簡易裁判所の窓口等でお尋ねください。
Q11. 全額の取り立てが終了した場合はどうすればよいですか
 第三債務者から支払いを受けたときは,その都度取立届を1部裁判所に提出してください。
 そして,請求債権額全額の取立てができたときは,取立完了届を1部裁判所に提出してください。
取立届の書式はこちら
 取立届(PDF:42KB)
 取立届(WORD:27KB)
Q12. 差し押さえた債権がない場合はどうなるのですか。
 差押命令申立と同時に申し立てることができる陳述催告に基づき,第三債務者から提出された陳述書が,裁判所を通じて債権者に届きます。陳述書には,差押えの対象となった債権があるか,弁済する意思があるかなどが記載されています。
 差し押さえた債権がないときや,反対債権によって相殺するため弁済の意思がないとされたときには,債権を回収することができません。
 その場合は,裁判所に対して,差押命令申立を取り下げて債務名義の返還の申請をしてください。債権者は,改めて債務者の財産を調査し,新たに差押えの対象となる財産が見つかれば,再びその債務名義に基づき差押命令の申立てをすることができます。
Q13. 取下げの手続はどうするのですか。
 申立てを取り下げるときは取下書(債務者数+第三債務者数+1部)と取下通知用の郵便切手((債務者数+第三債務者数)×84円切手)を提出していただく必要があります。
取下書(PDF:28KB)
取下書(WORD:25KB)
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