少年事件の処分について

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 家庭裁判所が少年に対して行う処分は,非行を犯した少年を改善・更生させて,再び社会に迷惑をかけることのないようにすることを目的としています。具体的には,少年を保護観察所の指導,監督にゆだねたり(保護観察),少年院で指導や訓練を受けさせる場合もありますし(少年院送致),少年に刑罰を科すことが適当なときは,事件を検察官に送って刑事裁判を受けさせる場合もあります(検察官送致)。また,家庭裁判所の教育的な措置によって少年の更生が見込まれるときには,このような処分をしない場合もあります(不処分)。

少年事件の処分の流れ

保護処分決定

  • 保護観察
    少年が保護観察官や保護司の指導・監督を受けながら社会内で更生できると判断された場合には,保護観察に付されます。
    保護観察に付された少年は,決められた約束事を守りながら家庭等で生活し,保護観察官や保護司から生活や交友関係などについて指導を受けることになります。
  • 少年院送致
    少年が再び非行を犯すおそれが強く,社会内での更生が難しい場合,少年院に送致して矯正教育を行います。
    少年院では,再び非行を犯すことのないように,少年に反省を深めさせるとともに,謝罪の気持ちを持つように促し,あわせて規則正しい生活習慣を身に付けさせ,職業指導をするなど,全般的指導を行います。
  • 児童自立支援施設等送致
    比較的低年齢の少年について,開放的な施設での生活指導が相当と判断された場合,児童自立支援施設等に送致します。
    児童自立支援施設は,不良行為をしたり,又は不良行為をするおそれのある少年などを入所させて,必要な指導を行い,その自立を支援することを目的としている施設です。

検察官送致

少年が罪を犯したときに14歳以上であった場合,事件の内容,少年の性格,心身の成熟度などから,保護処分よりも,刑罰を科するのが相当と判断される場合には,事件を検察官に送致することもあります。
なお,少年が故意に被害者を死亡させ,その罪を犯したとき16歳以上であった場合には,原則として,事件を検察官に送致しなければならないとされています。

都道府県知事又は児童相談所長送致

少年を児童福祉機関の指導にゆだねるのが適当と認められる場合,都道府県知事又は児童相談所長に事件が送致されます。
児童相談所は,18歳未満の児童を巡る各種の相談に応じ,児童福祉司による指導,児童福祉施設への入所や里親への委託などの措置をしている都道府県の機関です。

不処分、審判不開始(教育的措置)

少年を保護処分や検察官送致などの処分に付さなくとも,少年の更生が十分に期待できる場合,少年を保護処分に付さないこととしたり(不処分),審判を開始せずに調査のみ行って手続を終えること(審判不開始)もあります。
不処分又は審判不開始という語感からすると,家庭裁判所が何もしないまま少年事件を終わらせているかのような誤解を与えてしまいがちですが,不処分又は審判不開始で終局する場合でも,裁判官や調査官による訓戒や指導等の教育的働きかけを加え,少年及び保護者がそれをどのように受け止めたかを見極めた上で決定を行っています。

試験観察

直ちに処分を決めずに,一定の期間,家庭裁判所調査官に少年の行動を観察させて(これを「試験観察」といいます ),その経過を見た上で処分を決めることもあります。

その他

少年事件では,少年犯罪によって被害に遭われた方のため,被害者の方がお気持ちや事件についての意見を述べ,その意見等を審判に反映させる制度や,少年の処分結果等を被害者の方に通知する制度などが設けられています。

詳しくは裁判所ウェブサイトの「裁判手続案内 > 裁判所が扱う事件 > 少年事件」をご覧ください。

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