保護命令手続について

トップ > 裁判手続案内 > 裁判の話題 > 保護命令手続について

保護命令手続について

 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV防止法)が施行されてからまもなく満10年の節目を迎えようとしています。
 配偶者暴力に関する保護命令制度を利用し,平成22年12月までに裁判所に申し立てられた保護命令事件の件数は約2万3100件であり,発令された事件は約1万8300件です。

 保護命令制度は,裁判所が配偶者から暴力を受けた被害者からの申立てにより,配偶者に対して保護命令を発令し,被害者が配偶者からさらに暴力を受けることにより生命又は身体に対する重大な危害が加えられることを防止することを目的としており,保護命令に違反した者は,1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられることとなっています。

 近年では,年間3000件を超える申立てがされている保護命令事件ですが,ここで,保護命令手続が利用しやすい手続であることを表すポイントをいくつか挙げてみます。

 1つ目は,保護命令の申立ては容易にできる,ということです。
 保護命令の申立書にはひな型が用意されており,例えば申立ての内容はあらかじめ記載された項目にチェックを付ければ足りるとか,どの部分にどのようなことを記載すればよいかが明確に指示されているなど,申立書のひな型に順番に目を通していくうちに自然と作成できるような仕組みになっています。
 そして,保護命令は,1件につき1000円の定額の手数料で申し立てることができます。

 2つ目は,申立てから発令されるまでの期間が短い,ということです。
 保護命令事件も,通常の民事訴訟手続と同様に,申立書を提出し,証拠書類を提出し,さらに,相手方(被害者に暴力を振るった配偶者)から意見を聴く機会として,審尋等の期日を設けた上で発令することが原則となっています。
 しかし,保護命令は迅速な処理をすることが原則です。裁判所では,保護命令の申立書を優先的に審査し,必要であれば,申立ての日またはその直近の日に申立人から事情を聴き,呼出しを必要とする相手方の審尋等の期日も申立ての日からなるべく1週間前後の日に指定するなどして,短い審理期間での発令を実現しています。

 3つ目は,違反すると刑事罰を科されるという保護命令の効果です。
 保護命令の内容は5種類ありますが,被害者にむやみにつきまとったり,被害者がいつもいる場所,例えば勤務先などに理由もなく近づいたりすることを禁止する接近禁止命令や,必要もないのにしつこく電話やメールをすることを禁止する電話等禁止命令のほか,暴力を振るった配偶者に被害者の居住している場所から一時的に立ち退いてもらう退去命令などがあります。
 それらのいずれの保護命令の違反にも,刑事罰が設けられています。

なお,具体的な申立書の記載方法や,提出書類の通数など,保護命令手続についてお尋ねになりたい場合には,最寄りの地方裁判所本庁または支部までお問い合わせください。

 保護命令制度による被害者の適切・迅速な保護は,裁判所,配偶者暴力相談支援センター及び警察といったそれぞれ異なる役割を持つ関係機関がしっかり連携することで実現するものです。
 裁判所は,これからも保護命令手続について,関係機関と連携をはかりながら,配偶者から暴力を受けた被害者の保護を迅速に実現させるべく事件処理に取り組んでいきます。関係機関に相談されたときにも,保護命令手続について相談してみてください。

 保護命令手続全般についての詳細は,裁判所ウェブサイト(https://www.courts.go.jp/)からも閲覧することができますので,どうぞご利用ください。

  1. 裁判手続案内
    1. 裁判所が扱う事件
      1. 民事事件
      2. 刑事事件
      3. 少年事件
      4. 家事事件
    2. 裁判の登場人物
      1. 民事事件の登場人物
      2. 刑事事件の登場人物
      3. 家事事件の登場人物
      4. 少年事件の登場人物
      5. 裁判官
      6. 裁判所書記官
      7. 家庭裁判所調査官
      8. 裁判所速記官
      9. 司法委員
      10. 参与員
      11. 調停委員
      12. 労働審判員
      13. 執行官
      14. 検察官
      15. 弁護士
      16. 司法修習生
      17. 通訳人
    3. 裁判手続についてのQ&A
      1. 裁判手続 刑事事件Q&A
      2. 裁判手続 簡易裁判所の民事事件Q&A
      3. 裁判手続 少年事件Q&A
      4. 裁判手続 民事事件Q&A
      5. 裁判手続 家事事件Q&A
    4. 裁判の話題
      1. ご存じですか? 簡単に手続できます 裁判所の民事調停
      2. 身近なトラブルでお困りの方へ~民事調停で円満な解決を~
      3. 保護命令手続について
      4. 少額訴訟を利用される方へ ~手続を詳しく知りたい方のために~
      5. 督促手続オンラインシステム全国展開
      6. 労働審判制度について
      7. 話合いでトラブル解決 利用しやすい民事調停
      8. ご存じですか?民事裁判でのテレビ会議・電話会議
      9. 不動産から債権を回収するための裁判手続について~担保不動産からの債権回収を中心として~
      10. 身近な民事トラブル解決は簡易裁判所で
      11. これから少額訴訟を利用しようとする方へ
      12. 知的財産権訴訟における専門委員について
      13. 債務を整理するための裁判所の手続について
      14. 民事調停をご存じですか
      15. 簡易裁判所の民事手続
      16. 利用しやすくなった民事執行手続
      17. 新しい破産手続について
      18. 知的財産高等裁判所の発足とホームページの開設について
      19. 知的財産権訴訟の新しい取組について
      20. 専門委員制度について
      21. 裁判員制度スタート1年企画~裁判員裁判を経験して~
      22. 裁判員候補者に質問票が届きます!
      23. 裁判員制度スタート!
      24. 裁判員制度の本格施行を控えてー裁判員裁判の審理についてー
      25. 刑事手続における被害者のための新たな制度~被害者参加制度・損害賠償命令制度等について~
      26. 裁判員制度施行元年を迎えてー裁判員の役割についてー
      27. 裁判員制度に対する疑問にお答えします!
      28. 裁判員制度~裁判員に選任されるまで
      29. 児童虐待-家庭裁判所のかかわり-
      30. 成年後見人の仕事について
      31. 養育費について
      32. 家庭裁判所における教育的な働きかけとしての清掃活動
      33. 少年犯罪によって被害を受けた方のための新しい制度
      34. 教育的働きかけとしての「犯罪被害を考えさせる講習」
      35. 家庭裁判所の補導委託制度
      36. 少年事件の処分について
      37. 少年審判における被害者のための制度
      38. テレビ会議がもっと便利に!
      39. 若い人にも知ってほしい!民事調停で円満解決
    5. 裁判手続を利用する方へ
      1. 裁判所の管轄区域
      2. 各種パンフレット
      3. 訴訟手続その他の裁判所の手続における個人番号(マイナンバー)の取扱いに関する留意点について
      4. 手数料
    6. 申立て等で使う書式
      1. 民事訴訟・少額訴訟で使う書式
      2. 民事調停で使う書式
      3. 支払督促で使う書式
      4. その他の書式(簡裁民事事件関係)
      5. 家事審判の申立書
      6. 家事調停の申立書
      7. 人事訴訟で使う書式
    7. 後見ポータルサイト
      1. 成年後見制度について
      2. 後見制度支援信託について
      3. 未成年後見制度について
      4. 後見監督について
      5. よくある質問
      6. 資料・ビデオ
      7. 関連サイトへのリンク
      8. 手続案内及び各種書式
    8. オンライン手続き
      1. 保管金の電子納付について