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事件記録等の特別保存の手続について(東京高等裁判所刑事部)
1 東京高等裁判所刑事部で保存する事件記録等の特別保存について
東京高等裁判所刑事部で保存する事件記録等は別表(PDF:71KB)のとおりです(刑事訴訟事件記録は,裁判所では保存していません。)。
裁判所で保存する記録及び事件書類(以下,併せて「記録等」といいます。)については,保存期間が満了した場合には廃棄する旨定められています(事件記録等保存規程第8条第1項)が,「1項特別保存」と「2項特別保存」に当たる場合には,保存期間満了後も保存しなければならない旨定められています(事件記録等保存規程第9条1項,2項)。
「1項特別保存」とは,「記録又は事件書類で特別の事由により保存の必要があるものは,保存期間満了の後も,その事由のある間保存しなければならない。」(事件記録等保存規程第9条第1項)と定められているもので,当該事件に関係する特別の事由により,同事件の当事者や関係者などからの要望があり,特別保存に付す判断がされた事件記録等を特別保存とするものです。
これに対して,「2項特別保存」とは,「記録又は事件書類で史料又は参考資料となるべきものは,保存期間満了の後も保存しなければならない。」(事件記録等保存規程第9条第2項)と定められているもので,史料又は参考資料となるべき記録等が特別保存とされるものですが,この特別保存についても,一般の方々からの要望を受けることとしています。
2 要望の申出対象事件
特別保存の要望の申出対象は,東京高等裁判所に係属していた(いる)事件になります。
記録等は,保存期間満了日の翌年には廃棄の手続を行うことになりますので御注意ください。保存期間満了日は,当該事件の完結日(確定日)から保存期間の経過した日ですが,記録等の保存期間の詳細は別表(PDF:71KB)を御覧ください。
3 1項特別保存の要望の申出について
1項特別保存は,例えば,特別保存を求める事件についての関連事件が現に係属しているといった,当該事件に関係する特別の事由により保存期間満了後も保存に付すよう要望の申出があった場合に,これを受けて,裁判所が1項特別保存に付すかどうかを決定します。
(1) 1項特別保存に付すべき事件の例
関連する事件が現に係属し,又は係属することが予想される事件
(2) 要望の申出の受付期間
要望の申出対象事件は,前記2のとおりですが,事務手続の都合上,要望の申出は,要望の申出をしようとする事件の保存期間が満了する日が属する年の10月末日までに行っていただきますよう御協力をお願いします。
(3) 要望の申出方法
1項特別保存の要望の申出は,1項特別保存要望書ひな形(PDF:82KB)に所定の事項を記入して提出してください。
要望の申出をする事件の記載は,事件番号(年度,符号,番号)を記載してください。
(東京高等裁判所以外に係属していた事件についての要望は受け付けておりませんので,ご注意ください。)
事件番号が不明な場合は,事件に関する情報欄に,決定があった日付や当事者名,事件名等の事件の特定に必要な情報を記載してください。事件の特定ができない場合は,特別保存の要望として受け付けることができませんので御注意ください。
東京高等裁判所が保存する記録等についての1項特別保存要望書は,下記の東京高等裁判所刑事訟廷記録係宛てに,持参,郵送,ファクシミリのいずれかの方法で提出してください。
記
東京高等裁判所刑事訟廷記録係
(郵便番号 100-8933)
東京都千代田区霞が関1-1-4
ファクシミリ 03-3580-3277
4 2項特別保存の要望の申出について
2項特別保存は,史料又は参考資料となるべき記録等について,保存期間満了後も特別に保存をするものです。
裁判所が,一般の方々からの要望の有無にかかわらず,2項特別保存に付すものもありますが,要望の申出があった場合に,これを受けて,2項特別保存に付すことを決定するものもあります。
(1) 2項特別保存に付すべき事件の例
ア 重要な憲法判断が示された事件
イ 法令の解釈運用上特に参考になる判断が示された事件
ウ 訴訟運営上特に参考となる審理方法により処理された事件
エ 世相を反映した事件で史料的価値の高い事件
オ 全国的に社会の耳目を集めた又は当該地方において特殊な意義を有する事件
カ 調査研究の重要な参考資料になる事件
(2) 要望の有無にかかわらず2項特別保存に付す事件
以下の事件は,一般の方々からの要望の有無にかかわらず,裁判所において,2項特別保存に付します。
ア 「最高裁判所刑事判例集」又は「最高裁判所裁判集(刑事)」に決定が掲載された事件
イ 当該事件を担当した部から「重要な憲法判断が示された」,「法令の解釈運用上特に参考になる判断が示された」,「訴訟運営上特に参考となる審理方法により処理された」ものに該当するとして申出があった事件
ウ 主要日刊紙のうち2紙以上(地域面を除く。)に終局に関する記事が掲載された事件
(3) 要望の申出の受付期間
(前記3の(2)と同じ)
(4) 要望の申出方法
2項特別保存の要望の申出は,2項特別保存要望書ひな形(PDF:93KB)に所定の事項を記入して提出してください。
ア 要望の申出をする事件の特定
事件番号が判明している場合には,事件番号(年度,符号,番号)を記載してください。
(東京高等裁判所以外に係属していた事件についての要望は受け付けておりませんので,ご注意ください。)
事件番号が判明していない場合には,事件に関する情報欄に,次の記載例のように決定があった日付や当事者名,事件名等の事件の特定に必要な情報を記載して事件を特定してください。事件の特定ができない場合は,特別保存の要望として受け付けることができませんので御注意ください。
(記載例)
(ア) ○年○月○日に決定があった,対象者○○の○○申立事件
(イ) ○年○月○日の○○新聞朝刊に掲載された対象者○○の○○申立事件
イ 要望の理由
2項特別保存の要望の申出のあった事件については,刑事事件保存記録等選定委員会が,要望の理由などを検討した上で,2項特別保存に付すことの可否についての意見を具申し,東京高等裁判所において,この意見を踏まえて,2項特別保存に付すかどうかを決定します。
要望の申出をされるに当たっては,2項特別保存に付すことが相当であるか否かを検討できるよう,(1)を参考に,できる範囲で具体的かつ分かりやすく,特別保存の理由を記載してください。
ウ 要望の申出先等
2項特別保存の要望書は,下記の東京高等裁判所刑事訟廷記録係宛てに,持参,郵送,ファクシミリのいずれかの方法で提出してください。
記
東京高等裁判所刑事訟廷記録係
(郵便番号 100-8933)
東京都千代田区霞が関1-1-4
ファクシミリ 03-3580-3277
5 要望の申出に係る結果の通知
1項特別保存の要望の申出,又は2項特別保存の要望の申出に係る結果は,申出があった事件の記録等を特別保存に付すかどうかの判断がされた後,申出をされた方に対し,遅滞なく通知します。