平成28年度 夏休み特別企画「そこが知りたい!少年審判」実施報告

はじめに

 宇都宮家庭裁判所では,「そこが知りたい!少年審判」と題して,少年審判等家庭裁判の手続きをテーマとした広報行事を平成28年8月19日(金)に実施しました。
 夏休み期間ということもあり,中高生を中心にたくさんの方々から定員を超える数の応募をいただき,当日は,44名の方々にお集まりいただきました。

模擬少年審判

 はじめに,15歳の少年が万引きをして捕まったという架空の事件を題材にした模擬少年審判を行いました。
 裁判官役,家裁調査官役,書記官役は,実際の裁判官,家裁調査官,書記官が,少年役は,実際に少年と接する機会の多い少年係の職員が演じるなど,リアリティのある少年審判劇を目指しました。
 実際の少年審判は非公開で行われており,その内容はあまり知られておりません。そこで,参加した方々に模擬少年審判をご覧いただきながら,場面場面でパワーポイントを用いたわかりやすい解説を交えて進行しました。
 参加した方々は,メモをとるなどしながら真剣に聞き入っておられました。

質疑応答

 模擬審判終了後,参加した方々のご質問にお答えしました。「成人の刑事事件と違い,少年事件の場合は裁判官が証拠を事前に見ることができるのはなぜか。」,「凶悪な事件を起こして逆送された場合,少年であっても裁判員裁判の対象になるのか。」,「家裁調査官との面談のとき黙り込んでしまう少年はいるのか,その場合はどうするのか。」,「書記官はどんな仕事をしているのか。」など,少年審判への関心の高さがうかがわれる様々な質問がされました。

庁舎見学

 最後に,通常の裁判を行う法廷や,普段は公開されていない児童室と家事審判廷を見学していただきました。
 裁判官,書記官が法廷で実際に着用している法服もご用意し,裁判官などになった気分で記念撮影していただく時間も設けました。

参加者アンケートから

 参加した方々からは,「実際に職に就いている人のリアルな模擬裁判が分かりやすかった。」,「少年審判の流れを,劇と解説を織り交ぜて行っていて,大変分かりやすかった。」,「普段見ることのない児童室や法廷,家事審判廷を見ることができたところがとてもよかった。」,「普段見ることのできない少年審判を見ることができて,ためになった。」,「家裁調査官が実際どういう場で裁判の中では活躍しているかがわかった。また,書記官は非常に重要な役割を担っていることを知った。」,「様々な職種の人が少年のことを理解しようとしていたのが印象的だった。」,「少年審判の目的が,非行少年の更生としているのにとても感心させられた。」,「成人の裁判と少年審判の違いがよく分かった。」等の感想をいただきました。

  • 参加者アンケートの結果はこちら(PDF:240KB)

最後に

 今回の夏休み特別企画に,大勢の皆様にご参加いただき,誠にありがとうございました。また,せっかくお申込みいただいたのに,会場の都合からお断りさせていただいた方々には大変心苦しく思っています。
 宇都宮家庭裁判所では,裁判所についてより一層のご理解をいただき,裁判所をより身近に感じていただけるよう,これからも広報行事を開催いたしますので,たくさんの方々のご参加を心よりお待ちしております。