裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
昭和52(あ)1435
- 事件名
爆発物取締罰則違反、殺人未遂、強盗
- 裁判年月日
昭和53年6月20日
- 法廷名
最高裁判所第三小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
刑集 第32巻4号670頁
- 原審裁判所名
東京高等裁判所
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
昭和52年6月30日
- 判示事項
一 職務質問に附随して行う所持品検査の許容限度
二 職務質問に附随して行う所持品検査において許容される限度内の行為と認められた事例
―いわゆる明治公園爆弾事件・松江相銀米子支店強奪事件―
- 裁判要旨
一 職務質問に附随して行う所持品検査は、所持人の承諾を得て、その限度においてこれを行うのが原則であるが、捜索に至らない程度の行為は、強制にわたらない限り、所持品検査の必要性、緊急性、これによつて侵害される個人の法益と保護されるべき公共の利益との権衡などを考慮し、具体的状況のもとで相当と認められる限度で許容される場合がある。
二 警察官が、猟銃及び登山用のナイフを使用しての銀行強盗の容疑が濃厚な者を深夜に検問の現場から警察署に同行して職務質問中、その者が職務質問に対し黙秘し再三にわたる所持品の開披要求を拒否するなどの不審な挙動をとり続けたため、容疑を確かめる緊急の必要上、承諾がないままその者の所持品であるバツグの施錠されていないチヤツクを開披し内部を一べつしたにすぎない行為(判文参照)は、職務質問に附随して行う所持品検査において許容される限度内の行為である。
- 参照法条
警職法2条1項
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