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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和53(あ)1113

事件名

 薬事法違反

裁判年月日

 昭和54年3月22日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 決定

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 刑集 第33巻2号77頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和53年5月16日

判示事項

 一 薬事法一二条にいう医療用具で同法二条四項、同法施行令一条別表第一の三二に定める「医療用吸引器」の意義
二 薬事法一二条にいう医療用具で同法二条四項、同法施行令一条別表第一の三二に定める「医療用吸引器」にあたるとされた事例

裁判要旨

 一 薬事法一二条が製造業の許可を受けないで業として製造することを禁じている医療用具で同法二条四項、同法施行令一条別表第一の三二に定めている「医療用吸引器」は、陰圧を発生持続させ、その吸引力により人(若しくは動物)の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること又は人(若しくは動物)の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことを目的とする器具器械であれば足り、必ずしも電動力等の強力な動力装置を備えているもの又は専ら手術に用いられるものに限定されず、また、人の健康に害を及ぼす虞が具体的に認められるものであることを要しない。
二 吸角を体表に密着させ手動ポンプの力によつて右吸角内の気圧を減圧し数分間持続して、その吸引力により非観血法のみならず観血法による疾病の治療に使用し、又は人体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことを目的とする本件吸圧器は、薬事法一二条にいう医療用具で同法二条四項、同法施行令一条別表第一の三二に定める「医療用吸引器」にあたる。

参照法条

 薬事法2条4項,薬事法12条1項,薬事法施行令1条別表第1の32

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